シロクマの屑籠

はてな村から引っ越してきた精神科医シロクマ(熊代亨)のブログです。

娑婆

子ども部屋から少子化を考えてみる

90万人割れ、出生率減少を加速させる「子ども部屋おじさん」:日経ビジネス電子版 日経ビジネスに、随分なタイトルの記事がアップロードされていた。内容はリンク先を読んでいただくとして、さしあたり「子ども部屋おじさん」という語彙が生まれるほどには子…

「子育てするなら都心か地方か」論と、現代の「血筋」の問題

残酷な現実:都心まで通勤1時間以上の国道16号30km圏郊外に一戸建を新築4000万円で買うと10年後の再販2000万円以下。東京駅5km圏の湾岸タワマンなら新築8000万で買っても10年後の再販7500万円ー8000万円。実質負担は後者が安い!こういうのが格差開くメカニズ…

「俺らが生きづらい社会」は「あいつらが生きやすい社会」

すごい勢いで世の中が悪くなっていると我々が感じているということは、逆側に立つ人は「世の中どんどんよくなってるな」と感じているのだろうか。— 方便 (@ryohoben) 2019年8月5日 このtwitterの文章を読み、「世の中ってそんなものだよね」と思いつつ、社会…

「おっさん」は強ければ叩いて構わず、弱ければ忌避される

なぜ「おっさん差別」だけが、この社会で喝采を浴びるのか(御田寺 圭) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) リンク先は「おっさん差別」に関する文章だ。 リンク先でテラケイさんは、「差別が許されない社会のなかで、差別主義者だと後ろ指をさされることなく…

「恋愛も結婚もしなくなった日本は未曾有の先進国」

未婚の理由「めぐり合わない」 一方で「探していない」も | NHKニュース 先日、内閣府が少子化社会対策白書(2019)を発表した内容をNHKが報道しているのを見かけた(pdf版はこちら)。 日本では、結婚しなければ子育てはほとんど始まらない。だから少子化社会対…

だけど、叱られない社会をみんなが望んだ。

36のおっさんになると「最低賃金を最低ちんちんに聞き間違えたよ、ガッハッハッ」って言っても、誰も叱ってくれないからな。誰も、叱ってくれないんだよ。— 蝉川夏哉の自宅療養 (@osaka_seventeen) 2019年5月15日 上掲ツイートは他人事ではないと感じる。 10…

平成30年間の私の適応、みんなの適応、そして進歩

今日、2019年4月30日をもって平成時代が終わる。 前回の昭和64年とちがって時間的猶予のある幕切れであり、今の私にはブログがある。節目の時期に気持ちを書き留めておくなんて、31年前には思いもよらなかったことだ。 なので今日は、平成時代の私自身の社会…

「45歳以上はリストラしたい」+「高技能の若者が欲しい」=「子どもが増えない」

kabumatome.doorblog.jp 先月、富士通グループが45歳以上の社員をリストラするという話を見かけた。 大企業の45歳以上の社員といえば、それなりの人生プランにもとづいて暮らし、年齢的にも住宅ローンや子どもの学資がきつい頃だろう。古い人生プランだと言…

あの頃、俺達はゲーム障害/ネット依存だったのだろうか

「バイトテロ」でも話題になったネットと承認欲求について専門家に聞いてみました! | 一般社団法人 日本産業カウンセラー協会ブログ 「働く人の心ラボ」 リンク先は、産業カウンセラー協会さんが、先日のインタビュー記事の一部をオンラインに抜粋してくだ…

今の若者が成長に必死なのは仕方ないと思う

最近の若い人たちが成長することに必死すぎる。 - Everything you've ever Dreamed リンク先、拝見しました。 私も、最近の若い人を見ていて成長に余念がないというか、成長とかスキルアップにまっすぐな人が多いなぁと感じています。 成長やスキルアップに…

それはゲーム障害なのか、思春期のトライアルなのか、それとも。

日本産業カウンセラー協会さんの機関誌『産業カウンセリング』2019年2月号の特集「インターネットと承認欲求」にて、インタビュー記事を掲載していただきました。 ※こちらにインタビュー記事の抜粋が公開されています。→http://blog.counselor.or.jp/busines…

むしろ「バカッター」が少ないことに驚く

俗に言う「バカッター」は学校教育の敗北でもある。気がする。 - パパ教員の戯れ言日記 リンク先の記事は、学校の先生によって書かれた「社会問題になるようなSNSへの書き込み(いわゆるバカッター)は学校教育の敗北ではないか」という記事だった。とても真摯…

習慣や規律をインストールする街・東京

blog.tinect.jp 人間の意志というものは基本脆弱なものと思っておいた方が間違いなく、「〇〇しようと決意する」というのは基本無意味です。 (中略) 決意しただけで習慣を根付かせられる人というのは、存在しないとまでは言いませんが、まあ稀有でしょう。…

もし「リスクは回避」が「リスクは不道徳」になるとしたら

news.livedoor.com 先日、「医薬に依存しない健康」を教義に含んだ宗教団体から麻疹(はしか)の集団感染があったというニュースが流れ、「ああ、これはネットでバッシングされるだろうな」という気持ちで眺めていたが、案の定、痛烈な批判や非難がネットに…

日本の破局的な少子化と、急ぎすぎた近代化

今の20歳が40歳の半分しかいないって本当にいい話だと思う。戦争でもあったのかな?— カニカニカーニバル (@yu1096) 2018年11月7日 たぶん、このツイートはブラックジョークのつもりで書かれたものだろうが、私には冗談にみえなかった。 「今の20歳は40歳の…

どんどん清潔になっていく東京と、タバコ・不健康・不道徳の話

ironna.jp 先日、iRONNAさんの「喫煙ヘイト どうにかならぬか」に寄稿した記事への反応が予想どおり、いや予想以上だったので、関連したことを書きたくなった。 記事に対するはてなブックマークの反応をみると、喫煙に対して比較的穏健な意見から非常にアグ…

私の世界を守るためにニセモノの人生と戦ってみる

ニセモノの人生 - Qana’s diary 一カ月ほど前にリンク先のブログ記事を読んだ時、「あっ!このニセモノ人生観は、自分の肌にあわないやつだ」と直感したので、何か反論めいたことをブログに書いてみたいと思っていた。けれども反論の根拠を文章にできる自信…

アタマが良くてマーケットがわかる人しか稼げない社会は「要らない」。

以下のリンク先記事は、現状分析としては間違っておらず、実際、仕事への要求水準は高くなっているのだろう。 人手不足なのに給料が上がらないのは、経営者の強欲のせいではなく、仕事に要求される能力が高くなったから。 ですから現在の状況を単純に言えば…

ネットde政治闘争がとまらない背景心理

2010年代に入って、インターネットで種々の政治闘争を見かける頻度が激増したように感じる。 2000年代においても、いわゆる「ネトウヨ」は話題になっていて、匿名掲示板ではそういった人々とおぼしき書き込みは目に付いた。また、はてなブックマーク・はてな…

現代人にインストールされた「適切な努力をすべし」という規範意識

現代人は、適切な努力を積み重ねるよう求められている。 我々は、いつかは「適切でない努力には意味がない」という現実と向き合わなくてはならくって、子どもの頃は努力するというスタンス自体を身に着ける為に「努力なら何でも褒める」という方針でも問題な…

「健康は道徳、不健康は不道徳」

昨今のインターネットでは、何が正しくて何が正しくないのかについて、言い争いが続いている。 それは狭い意味での"ポリティカルコレクトネス"に留まらない話で、たとえば特定のメディアコンテンツの趣味の良し悪しについてだったり、自転車運転や自動車運転…

失われた「田舎の子育てのアドバンテージ」

blog.tinect.jp リンク先を読みながら、地方で子育てをやっている我が身を振り返って、少し悲観的な気持ちになった。 私は、地方の国道沿いの、イオンやユニクロやニトリから程遠くない郊外に住んでいる。家族で普段の買い物を済ませるには便利だし、東京の…

昭和映画を観て、あの頃の野蛮な感覚を思い出した

ビー・バップ・ハイスクール発売日: 2015/07/01メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログ (1件) を見る ゆうべ、子ども時代に観た映画が急に見たくなって、Amazonのプライム・ビデオから『ビーバップハイスクール』やら『トラック野郎』やら『男はつらい…

「ダイレクトな怒りがタブーになった社会」

togetter.com 昨年末に、「今の世の中では怒りをコントロールすることに高い価値が置かれている」というtogetterを見かけた。@marxindoさんの投稿を中心に、怒りの表出が困難になった現代社会についてあれこれ書かれている。 marxindoさんの投稿は私もリアル…

「ブログで金儲け」から三年後のインターネット

シロクマさんが言ってた金の匂いのするネットは嫌だという話を思い返してみたけど、そういえば僕は家でお金の話をして親にめっちゃ怒られた事があるんだよな。リアルではやるくせに、そういう思想がネットではいつまで経っても抜けないのは、やはり古臭い人…

そもそも、現代人のライフコース自体が生殖に向いていない。

anond.hatelabo.jp リンク先の記事は、女性医師のライフコースの困難さを書きだしている。 以前から、キャリアと子育ての板挟みに悩む女性医師は少なくなかったが、いまの医師研修制度によっていよいよ厳しくなっている話は、もっと知られてもいいように思う…

ロフトプラスワン新宿『本当は働きたくない。』オフ会報告

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術作者: 借金玉出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/05/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 今回、借金玉さんの新著発売に関連してロフトプラスワン新宿でひらかれたトークショー『本当は働き…

「中年の心の闇」がイマイチわからない

35過ぎるとでかい無が見えてくるので対処しないでいるとそれに呑まれる— 小林銅蟲 (@doom_k) 2018年4月25日 中年がみえてきてデカい無がみえてくるの、とりあえず家族や子育ては無を二十年くらい遠ざけてくれるけれども、あくまで遠ざけてくれるだけだし、頼…

ネットの正論や世論に包囲されても、言いたいことは言うべきだと思い出した。

ここで補足すると、そもそもネットを公共の場として発言に責任を求める風潮をぼくは嫌悪している。だったら現実と変わらないというか、発言のログが残るし、だれからもアクセスできるから、現実以下の公共の場ということになる。立場あるひとは基本、あたり…

「大人」になるメリットが見えていた社会/見えにくい社会

「若者」を欲しがる企業が、「成熟できない中年」を生み出している。 | Books&Apps リンク先の記事では、企業が「若者」を欲しがっていること、資本主義の現状が「大人」よりも「若者」を求めていることが指摘されている。本当にそのとおりで、現代人が「若…