シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。現在、忙しいうえブログは実験モードに移行しています。

ありがとう、シン・エヴァンゲリオン

※この文章は、ネタバレなしのシン・エヴァンゲリオンの視聴後のつぶやきです。 公式サイトに「さらば、すべてのエヴァンゲリオン」と大書された『シン・エヴァンゲリオン』が公開されたので、見に行った。21世紀に公開された新劇場版のヱヴァンゲリヲンとし…

解呪と供養のためにシン・エヴァンゲリオンを観に行く

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』本予告・改【公式】 公開情報と延期情報が行ったり来たりしていたシン・エヴァンゲリオン劇場版の日がとうとう近づいてきた。 シン・ヱヴァンゲリヲンではなくシン・エヴァンゲリオン。 10年ほど前は、こういうカタカナの違…

「TPOのできた発達障害な人でも働きにくい社会」とそのコンセンサス

私の場合、診察室はもとより、私生活でも「大人の発達障害」と診断された人によく出会う。私が好きで好きでしようがないインターネットやサブカルチャーの領域にも「大人の発達障害」と診断される人がごまんといて、彼らなりに活躍していたり苦労していたり…

健康長寿は必ず良い? ──『老いなき世界』に感じた怖さ

LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界作者:デビッド・A・シンクレア,マシュー・D・ラプラント発売日: 2020/09/01メディア: Kindle版 去年の秋に発売された『ライフスパン 老いなき世界』という本のことを再び考え始めてしまった。一読し、twitte…

オタク中年化問題 in 2021

私のライフワークのひとつは、オタクの社会適応について考えることでした。今でも「キモオタ」といった言葉が残っているとおり、かつてオタクは、社会不適応の象徴のように語られていました。 実際問題として、世間のほとんどの人が関心を寄せない子ども向け…

朝日新聞『耕論』にて「ほどよい距離感」についてお話しました

夜になってしまい宣伝になっていませんが、1月8日の朝日新聞『耕論』にて、いまどきの距離感についてインタビューいただいたものを掲載していただきました。文化人類学者の小川さやかさん、芸人の土屋伸之さんのインタビューと一緒に読むと着眼点がいろいろ…

多様な社会と、他説を否定したい私達の矛盾がわからない

新年あけましておめでとうございます。 年をまたいでも元気が出ないので手短に。 1月3日、映画『天気の子』が地上波初放送された。 天気の子発売日: 2020/03/04メディア: Prime Video 予想どおり、twitterにはいろいろな意見や感想が充満していて賑やかにな…

「適切なプレゼント=コミュニケーション能力」と考えていたら世の中も自分もわからなくなった

ご飯(30代独身会社員女性) on Twitter: "………………本当に…………頂いた身で……こんなこと…アレですが……………………………(30歳)… " 今年は新型コロナウイルスのためか、街はまったくクリスマスらしさが無かったが、twitterは久々にクリスマスらしい話題で賑わっていた。…

Elite Dangerous(エリデン)は、宇宙ごっこ遊びゲームとして最高

今年は『フォートナイト』『リングフィットアドベンチャー』『Fallout4』と、傑作級のゲームに次々に出会った。でもって、2020年の終わりにヤバい宇宙ゲームに出会ってしまった。11月からこのかた、ゲームはこればかりやっている。 この『Elite dangerous(国…

はてな村は水面下に沈み、今はカオナシたちが跋扈している

2020年12月、はてな匿名ダイアリーに地方の公立校と中学受験についての話題を起点に、関連した話題が次々に投稿された。 中学受験について、匿名でないと書けないことを伝えたい 「多様性が大事」と叫ぶ同僚が私立中学受験させるらしい [B! 教育] まぁこんな…

「パワーが弱まっている感じ」について

「正しさ」や生産性のために、人間はどこまで治療され、改造されるべきのか - シロクマの屑籠最近のシロクマ先生の書き物、多くは「社会整合的パーソナリティへの過剰適応と、そこからの逸脱の病理化」への懸念をモヤッと仄めかす体裁になっていて、何か迫力…

ブログを書いてられないほど忙しい&近況

おかげさまで、2020年の後半はブログを書いていられない状態が続いています。たとえば以下の三つのメディアにてお仕事をさせていただきました。 左側の『ケムリエ』は愛煙家のためのフリーペーパーで、全国のタバコ屋さんで頒布しているそうです。たいへん立…

「正しさ」や生産性のために、人間はどこまで治療され、改造されるべきのか

外では優しいのに家では不機嫌な夫。「フキハラ」には声をあげて、夫婦で話し合おう。 | ハフポスト 先日、ハフィントンポストで「不機嫌な夫はフキハラである」という記事を見かけた。家族のなかの誰かが不機嫌な態度を取り、その不機嫌が家族に影響を与え…

ネットで語られる筋トレと脱オタクファッションは似ている(ところがある)

男は筋トレすればいいけど、「なめられない女」になるのは難易度が高すぎる | Books&Apps 上掲リンク先の"男は筋トレすればいいけど、「なめられない女」になるのは難易度が高すぎる"という記事は賛否両論だったようだ。読んでみれば、否定的な意見が寄せら…

2020年に出会ったすごく良かったワインたち

ワインを飲み歩いて約10年、いわゆる定番ワインのことは結構わかるようになった。ところがワインの世界はまだまだ広く、「どうしてこんなワインがこんな値段で?」と思ってしまうことはよくある。今年になって出会った、コストの割にいけているワインたちを…

男性性欲が医療によって管理される未来

この文章は、先週twitterでつぶやいた話をブログ用に書き直したものだ。もっと長文でまとめてみたい、と思ったからだ。 「賢者タイムは生産的」→「というより、男性性欲のあれって認知や行動の障害では?」 「賢者タイム」というインターネットスラングをご…

「おしゃべりは喫談室でどうぞ」の未来

子供が泣き出したら、隣の乗客が耳栓を... 「悲しくなった」母親の訴えに反響: J-CAST ニュース【全文表示】 【追記あり】子供の泣き声に耳栓されて心が折れた 最近、2018年にわずかに話題になったはてな匿名ダイアリーへの投稿についてのJ-CASTのニュース記…

オンラインゲームで社会性が求められる話

オンラインゲームのチームが、お互いをブロックしあう最悪の結末を迎えて崩壊した話。 | Books&Apps リンク先は、books&appsに投稿された「オンラインゲームのチームが最悪のかたちで崩壊した話」だ。この投稿記事はtwitterでメチャクチャにバズってたくさん…

『MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020』を楽しんだ

manga-toshi-tokyo.jp 国立新美術館で開催されている『MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020』を見てきた。目当ての作品があったからではなく、たまたま乃木坂を通りがかったこと、雨が降っていたこと、それから「美術館の人たちが漫…

リングフィットアドベンチャーのある生活。

新型コロナウイルスの影響のため、switchのリングフィットアドベンチャーがものすごく売れてしまい、なかなか手に入らずにいた。が、9月上旬にやっと実物を手に入れて遊べるようになった。 リングフィットアドベンチャーについては、立派な記事が既にアップ…

2020年から見たエウレカセブン、良さ・しんどさ・わからなさ

TVシリーズ 交響詩篇エウレカセブン Blu-ray BOX2 (特装限定版)発売日: 2017/09/27メディア: Blu-ray 2020年の夏アニメにはあまり食指が動かず、『放課後ていぼう日誌』と『ゼロから始める異世界生活 第二期』ぐらいしか見ていなかった。で、アマゾンPrimeを…

『「育ちがいい人」だけが知っていること』が売れる社会に逃げ場なし

「育ちがいい」とトクして「育ちが悪い」と損をする、この社会の現実(熊代 亨) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) リンク先の文章は、マナー書『「育ちがいい人」だけが知っていること』が30万部を売り上げるに至った現状を踏まえて、いまどきの不平等、いま…

子どもがなんj語を使いこなすようになっていた

子育てには、人生の二週目のような味わいがある。子どもが新しいことを覚え、新しい遊びをおぼえるたびに、ずっと昔に自分がそうしていた頃を追体験できるからだ。それから虫取りや海水浴といった、大人になってやらなくなった遊びも子どもによってリブート…

独りで生きて、独りで死ねる未来ができてほしい

孤独死を弔い続ける神主が危ぶむ「強烈な孤立」 | 災害・事件・裁判 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 先日、世間では孤独死が増えている、もう既に問題だ、と提起する記事を東洋経済オンラインでみかけた。孤独に死ぬことを凄絶とみなし、また、死…

社会の進歩は人間の動物性とどう折り合いをつける?

ダメと言われても「夜の街」に繰り出す人は何を考えているのか 「コロナ疲れ」「コロナうつ」は当然だ | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) 上掲の、プレジデントオンラインさんの寄稿テキストでは、新型コロナウイルスの蔓延を防ぐための、いわゆる「新…

神様みたいだった1996年のバトルガレッガ

(※写真は、ゲーメスト1996年5月15日号、バトルガレッガ攻略記事より) note.com 上掲リンク先は、傑作シューティングゲーム『バトルガレッガ』を20年越しにクリアした方の文章だ (おめでとうございます!)。 20年前に一度諦めたゲームをもう一度手に取り、チ…

中年ナルシストの道は狭く険しい

これから「中年ナルシストの道は狭く険しい」という小話をするが、私は小心者なのでおことわりを入れておく。 私は、自分のことをナルシストだと思っている。 だってそうだろう、二十年以上もインターネットで自己表現……といえば聞こえはいいけれども、自分…

あの頃私は買いだめして、本能を充たし不安を防衛していた

暑いのか秋っぽいのかわからない夜長に眠れなくなってしまった。少し前の思い出を書きたくなったので、新型コロナウイルスの脅威がいちばん切迫していた頃の思い出話を書く。 まず、参考までに3月19日付けのヤフーの記事へのリンクを貼り付けておく。 新型コ…

"本当は正しくない『となりのトトロ』"が、受け入れられている

となりのトトロ [DVD]発売日: 2014/07/16メディア: DVD 『となりのトトロ』は子どもが妖怪に出会う物語だ。 妖怪が出るような、よくわからない場所が間近な生活圏にあったということだし、よくわからない場所に子どもが出入りする自由があったということでも…

桜の償いはこれからも続く──劇場版『Fate/stay night』雑感

www.fate-sn.com お盆の終わりに劇場版『Fate/stay night』を見に行った。映画館は満席になっていて、さまざまな世代のファンが集まっていた。本来、今年の春に公開するはずだった本作がようやく公開された爪痕がパンフレットに残っていて、その広告欄には劇…