(※ネタバレなし)
最近、あまりに忙しすぎて満足にアニメもゲームも触れられない感じだったので、ガンダムの新作だけは押さえたいと決意し、『機動戦士ガンダム ジークアクス』を観てきました。
ガノタなら、もう、全力で映画館に向かってネタバレ前に見るべきです。本作は、ネタバレ前に見られるかどうかで視聴体験が変わる作品だと思います。繰り返しますが、この文章を読んだガノタの人は、SNSなどを全力で遮断して、可及的速やかに映画館に行くスケジュールを緊急で立ててください。ネタバレ後に見てしまったら、今日の私の視聴体験と同じものは体験できなくなるでしょう。
私は「ガノタは急いで映画館に向かうべき」と書きました。
ガノタとは、ガンダムオタクのことを指すインターネットの古語です。ガノタというからには、ガンダムを初代から見続けている人とか、わざわざ昔のガンダムのアーカイブを掘り起こして見たことがあるような、熱心なガンダムファンのことだと思ってください。そういう、昔のガンダムの細々としたことまで知っていそうな人たちにこそ、私は「急いで映画館に行くべき」と言いたいです。先入観を持つことなく、自分の目でこの作品と向き合って、自分だけの感想をお持ちになってください。ガノタなあなたにとって、『ジークアクス』とはどんな作品でしょうか? 賛美すべき作品でしょうか、唾棄すべき作品でしょうか。いみじくもガノタを自認するなら、それを自分の目で確かめ、自分自身で評価することが、本作品と向き合う際の基本的な態度ではないかと思います。
では、ガノタという言葉に当てはまらないような人、たとえば比較的ライトなガンダムファンの人はどうでしょうか?
個人的には、評判を待ってからでも構わないかもしれない、と思います。ネタバレの有無が重要な作品ではありますが、映像やアクションや戦闘も十分に見ごたえはあるでしょう、色使いも良い感じです。ネタバレさえ気にしないなら、これから一週間ぐらいの世評をご覧になってからでも良いかもしれません。ただし、そういう人でもネタバレを気にしそうな性格の人は今すぐ映画館へゴーです。作品の性質からいって、これから、加速度的にネタバレしていくと思われます。それがお嫌なら、可及的速やかに映画館に向かってください。
ネタバレしない範囲で作品について少しだけ書くと、前半パートと後半パートで雰囲気がちょっと違っているように感じられました。活躍する人物も、その背景も、前半と後半で気色が違います。私自身は、前半パートも後半パートも大いに楽しみました。歓声をあげたくなるような作品ですね! 見る人によって、前半パートのほうが好きだとか、後半パートのほうが好きだとか、いろいろな嗜好の違いがあると想像されます。どちらも大事なものを描いていると感じましたが、個人的に推したいのは後半パートですね。続編に繋がる部分なので期待度が高いです。どこかで再視聴したいなとも思います。
それから『ジークアクス』に登場するガンダムは、ちゃんとガンダムしていました。ガンダムとは、局面を変え得るモビルスーツでなければならず、メタなことを言えば、ガンプラを買いたくなるようなモビルスーツでなければならない使命を背負っています。この観点からみた『ジークアクス』作中のガンダムも、立派にガンダムをしていましたよ! ガンダムがちゃんとガンダムしているガンダムは、いいガンダムだと思います。
くたびれていても強引に映画館に向かった甲斐はありました。このようなガンダムに巡り合えたことに感謝します。是非お出かけくださいな感じです。
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