汎適
※前半の「ゲームで自分を治す人々の話」は無料です。後半の「自分と戦う依存症と世間と戦う依存症」は、読者を絞りたいので有料です。 ohtabookstand.com 松本俊彦先生の記事はいつもすごく面白い。ご自身もニコチン依存的である先生の記事には、依存症につ…
日本社会では成果よりも「みんなと一緒に」という美徳が信頼の源泉になっている。 | Books&Apps books&appsさんに、"やっている感"について寄稿させていただいた。 「みんな一緒に」の同調圧力が強まりやすい職場や現場では、仕事の効率や成果とは別に、みん…
※お世話になった方をとおして、ときど『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』の献本をいただきました。この文章は、それについての私個人の感想文です。 世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0作者:ときど出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売…
今日、2019年4月30日をもって平成時代が終わる。 前回の昭和64年とちがって時間的猶予のある幕切れであり、今の私にはブログがある。節目の時期に気持ちを書き留めておくなんて、31年前には思いもよらなかったことだ。 なので今日は、平成時代の私自身の社会…
blog.tinect.jp 人間の意志というものは基本脆弱なものと思っておいた方が間違いなく、「〇〇しようと決意する」というのは基本無意味です。 (中略) 決意しただけで習慣を根付かせられる人というのは、存在しないとまでは言いませんが、まあ稀有でしょう。…
現代人は、適切な努力を積み重ねるよう求められている。 我々は、いつかは「適切でない努力には意味がない」という現実と向き合わなくてはならくって、子どもの頃は努力するというスタンス自体を身に着ける為に「努力なら何でも褒める」という方針でも問題な…
gendai.ismedia.jp リンク先の文章を読んだ時のファーストインプレッションは、「カリスマ女子高生って、楽しそうだな」というものだった。 渋谷の女子高生として「全盛期」を過ごすのは素晴らしい体験だろう。男性はもちろん、女性でもそういう風に十代を過…
・高学歴の人は就学期間が長く、仕事のキャリアアップも結婚も、後々まで定まりにくい。ゆえに、「若者」的なメンタリティから「大人」的なメンタリティにもっていくための猶予期間が短く、難易度が高い。 高卒~高専卒のクラスメートは、すぐに「大人」にな…
blog.tinect.jp リンク先の記事は、結局、世の中で得をするのは「正直を積み重ねてきた者だ」という主旨で、それはそのとおりだと思う。ただし、「正直」はただ積み重ねれば得をするものではない。むしろ、無思慮に正直を積み重ねてまずいことになったり、社…
この世の中を、生き抜いていくために必要なものは何だろうか。 ある人は、勉強ができる能力、効率良く努力する能力を挙げるかもしれない。確かに。そういったものがなければ、学歴やスキルや資格は手に入らないだろう。 また、別のある人は、コミュニケーシ…
*所属欲求についてのブログ記事の連載は、これが最終回です。第一回から読みたい人は、こちらへ。* 第二回で書いたとおり、(旧来の)共同体を介した所属欲求の充たし合いは減っていきましたが、SNSが広範囲に普及し、誰もがシェアやリツイート機能に慣れ…
*現在、所属欲求についてのブログ記事を連載中です(全三回)。承認欲求はよくわかるけれど所属欲求はよくわからない人、『認められたい』の拡張パッケージ的な文章が読みたい人に、特にお勧めです。* 第一回は、中年期以降まで見据えるなら、承認欲求だけで…
*これから、所属欲求についてのブログ記事を連載します(全三回)。承認欲求はよくわかるけれど所属欲求はよくわからない人、『認められたい』の拡張パッケージ的な文章が読みたい人に、特にお勧めです。* 認められたい作者: 熊代亨出版社/メーカー: ヴィレ…
あなたは「正しい親の姿」をイメージできるだろうか。 「正しくない親」「毒親」をイメージすることは容易い。 子どもを一人で置き去りにする親は正しくない。 子どもに体罰する親も正しくない。 子どもの教育に無頓着な親も正しくない。 不規則な生活や偏っ…
blog.tinect.jp 数日前にBooks&Appsに投稿されていたこの記事には大切なことが書いてあると感じた。ただ、私の着眼とは微妙に角度が違っていて、「シロクマならこう書くぜ!」を書きたくなってたまらなくなったので、持ち時間40分一本勝負で書いてみる。 私…
togetter.com 借金玉さんのツイートがtogetterにまとめられていた。タイトルは「AD/HDの仕事の進め方について」だが、後半パートには全ての人に役立つことが書いてある。 心に響いたのは以下のフレーズだ。 いいか、圧倒的に自分より優れた人間を褒めるスキ…
これから書く話は社会全体についての話、広く薄い総論っぽいやつです。特定の個人・立場を名指しした話(各論)ではありませんので、ご容赦ください。 わりと最近まで、「父性の喪失」とか「母性のディストピア」とか、父親と母親は一体どうなっているんだ、的…
ここ十年ぐらいで「発達障害」という言葉はすっかり普及し、そのせいもあってか、外来で「自分が発達障害かどうか調べて欲しい」という相談を受けることも増えた。 精神医療のフォーマルな窓口で発達障害と診断される人の大多数は、社会で生きていくことに困…
先日、Books&Appsさんに「惰性でゲームを遊ぶような姿は子どもにみせないし、子どもがダラダラ惰性でゲームやっていたら止める」みたいな記事を投稿しました。 そしたらtwitter側にたくさんのご批判が集まって、うわーマジかー、と思いました。 「惰性でゲー…
社会の進歩には、表裏一体な代償や副作用がかならず伴う。 農耕社会が始まった時、虫歯をはじめとする健康上の問題が現れたのも、産業革命が起こって都市周辺で公害が進行したのも、大きな進歩に対するちょっとした代償だった。 私はときどき現代社会の変化…
おじさん・おばさんになりたがる社会へ - ぼくらのクローゼット ここではリンク先よりも後の話――「いかにして、私はおじさんになっていったか」について触れます。 おじさん・おばさんを見習っていたからといって、私の心理が急におじさん臭くなったわけでは…
「人は一人では生きられない。強い人間は、たくさんの他者を平伏させて一人で生きていけるかもしれない。だが、凡百の人間は、身を寄せ合い、心を寄せ合って生きていくほかない。」 この数百年、世界じゅうのいわゆる進歩的な人達は、地縁やイエに伴うしがら…
こないだネット上で、心理検査のエゴグラムについて「本性」をとらえる検査のような文章を見かけた。しかし、本当にエゴグラムで「本性」がとらえられるものだろうか。そのあたりについてつらつらと書いてみる。 エゴグラムは「本性」を見抜くタイプの検査で…
「平安」って、幸-不幸の体感度を左右する一大バロメータなのに、これを軽んじている人ってたくさんいるよね。成功や冒険を求めるのは構わない。でも、それらを多く求めれば「平安」はいよいよ維持しにくくなり、そのあたりから人生が腐ってくる人ってば多い…
以前勤めていた病院で、こんなことがあった。 40代のラテン系の外国人女性が3歳ぐらいの子どもを連れて来院していた。高齢出産かと思い「かわいいお子さんですね」と伝えたら「いいえ、これは初孫なんです」と言われて私は驚いた。どうしてその年齢で孫がい…
経験は“数”ではなく“質” 働き盛りこそ丁寧に経験値を稼ごう - リクナビNEXTジャーナル リンク先に寄稿した文章は、「経験稼ぎは量だけ追求するだけじゃダメ。質の追求も大切」って内容で、割と当たり前なことを書いたつもりです。しかし世の中を見渡すと、そ…
皆さん、自由な個人主義社会を満喫していますか? 誰もが個人の判断で人生を紡ぐ。素晴らしいことだと思います。誰かに指図されるまま生きなければならないより、気分の良いことではないでしょうか。現代の日本人の大半は、自分で趣味を選び、職業を選び、ど…
昨日(1月8日)の『NHKクローズアップ現代』は、不登校の影で広がる子どもの睡眠障害をとりあげていた。精神科/心療内科の臨床現場でよく見かける風景であり、啓蒙によって改善する余地の大きな分野だけに、問いかける値打ちの高い内容と思った。 ひとことで…
最近、建設業の人手不足の話を耳にする。帝国データバンクの2014年調査によれば(参照:pdfファイル)、建設業者の59.7%が正社員不足に陥っているという。飲食業や情報サービス部門でも人手不足が目立つ。 その一方で、「正社員になりたくてもなれない」とい…
孤独な群衆作者: デイヴィッド・リースマン,加藤秀俊出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1964/02メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (31件) を見る 再読は八年ぶり。ちなみに八年前の私は、この書籍を“たいして面白味が無い”と…