シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

オタク趣味

ファミコン版ウィザードリィの素晴らしさと、あの時代の位置づけを思い出す

Sandstorm:ウィザードリィの「評価」を、改めて考える - livedoor Blog(ブログ) リンク先の記事を読み、PC-9801版『Wizardry』との出会いと、ファミコン版『ウィザードリィ』に熱狂していった記憶を思い出した。いてもたってもいられないので、当時のファ…

一揃いの平凡ゲー・クソゲーの価値

不倒城さんのところで、とても面白そうなファミコンゲームの記事を見かけた。 今まで一度も「ファミコン」を遊んだことがない人に、今だからこそ薦める10作: 不倒城 なんとも素晴らしいラインナップだ!ゲームとしての純粋な面白さとゲームの歴史的文脈を踏…

朝のゲーセン。

私は朝のゲーセンが好きだ。 誰もいない店内は、プラスチックや電子機器の匂いに満ちている。昼間や夕方のゲーセンには煙草の匂いが漂っていて、なにより人間の匂いがひどい。ところが朝のゲーセンはそうした世俗の垢が抜け落ち、どこか超然としている。誰の…

古典『Gのレコンギスタ』の感想、あるいは

アニメ『Gのレコンギスタ』が終わって一週間以上経った。 たぶん、その方面では話題になっていたんだろうけれど、私は忙しくてネットを観ていなかったので、巷の『Gレコ』評は何も知らない。ともあれ自分が視た所感をまとめてみたいので、以下、書き並べてみ…

あるブロガーの、艦これ2015冬イベント

季節が巡ればゲームイベントがやって来る――今回、『艦これ』の“トラック泊地強襲”イベントを「どうせ楽勝でしょ」と思いながら挑戦したら危うかったので、一部始終を書き残しておく。

“ガンダム念仏会”

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150221-00000113-spnannex-ent リンク先の記事を読み、少し前のオフ会のことを思い出した。 そのとき集まったのはアニメ視聴歴三十年以上の同世代。今期の深夜アニメについてひとしきり意見交換をした後、ふと誰かが『…

嫁さんと『Gのレコンギスタ』

アラフォーの私から視た『Gのレコンギスタ』は、退屈させるところのない、観ていて楽しい作品だ。登場人物の思惑の違いや派閥内外のドロドロをこれでもかと想像させてくれる。 ただ、この作品は子ども向けにはみえない。わかりにくいし、複雑だし、シーンや…

「おれらのアニメ」から「みんなのアニメ」へ――2014年末から見た『涼宮ハルヒの憂鬱』

オタクが融解した、「げんしけん」二代目が、つらい - たまごまごごはん リンク先の記事は、まだオタクという言葉に輪郭が備わっていた時代を覚えている人には身に染みるものじゃないかと思う。少なくとも私は他人事と感じられず、むずむずした気持ちになっ…

イオンが似合う女、蒼龍と惣流

ミクロマンアーツ 艦隊これくしょん-艦これ-MA1005航空母艦蒼龍出版社/メーカー: タカラトミーアーツ発売日: 2014/11/07メディア: おもちゃ&ホビーこの商品を含むブログ (1件) を見るヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 式波・アスカ・ラングレー ジャージVer. (1/…

「あの時代」のオタク差別の風景と「脱オタ」について

オタクがサブカルを嫌いなのは、サブカルが「オタクを馬鹿にして優越感を搾取する文化」だから - 自意識高い系男子 リンク先の記事を読み、90年代のオタク差別を思い出した。実際、90年代〜00年代前半にかけて、クラスメートに向かって「アニメ大好き人間で…

創造性を決定づけるのはお金だけじゃない。なにかしらリソースは必要

クリエイティブな人は趣味にお金がかからないというのは本当か? - 分裂勘違い君劇場の別館 はてなブックマーク上の反応を観ていると、ちょっと燃えている感じがしますね。 せっかく良い事が書いてあるのに、どうしてだろう? 理由のひとつは、趣味について…

セガが好きじゃなかった私と、メガドライブ

こちらの記事によれば、昨日10月29日はセガのゲーム機・メガドライブが世に登場した日らしい。懐かしい気持ちになったと同時に、セガが好きなわけでもないのにメガドライブを買って遊んでいた頃を思い出したので、書き綴っておく。

人生はシビライゼーションに似ている

人生はRPGよりもシューティング 人生をゲームに喩える遊びは面白い。ゲーム好きなら、いろんなゲームのフィーチャーが連想されると思う。私の場合は、『ガンパレードマーチ』の発言力システムや『ザナック』『バトルガレッガ』の可変難易度が、人生のある部…

一年で一番思い出に残ったゲーム×30年分

ゲームと共に歩いてきた人生だった。ゲームによって心理的欲求の不足を補って、ゲームによって努力や好奇心を膨らませて生きてきた。だから私には、ゲーム抜きの人生など考えられない。 ゲームの悪影響を語る大人がいる。懸念するところはわかるし、私も今は…

あるブロガーの、艦これ2014夏イベント

ねんどろいど 艦隊これくしょん -艦これ- 大井 ノンスケール ABS&ATBC-PVC製 塗装済み可動フィギュア出版社/メーカー: グッドスマイルカンパニー発売日: 2014/10/22メディア: おもちゃ&ホビーこの商品を含むブログ (7件) を見る 『シロクマの屑籠』所属の“…

東方とヤンキーと“よさこい”

私は2010年ぐらいまで東方シリーズを遊んでいて、BGMをiPodに入れるぐらいには好きだった。バランスの整った弾幕シューティングゲームを自宅PCで遊べるのも嬉しかったし、BGMや背景、弾幕ゲシュタルトもそれなり気に入っていた。 それでも、なにかが引っ掛か…

「俺の『艦これ』」。

他人がどんな風にゲームと向き合い、どんなゲーム体験をしているのか、本当のところは誰にもわからない。 『艦これ』もそうだ。 『艦これ』はリソース管理ゲームだ。つまり、ゲーム運営によってプレイヤーがリソースを管理されるタイプの、あれである。だか…

新しい時代を創るのは老人ではない――『ガンダムUC』感想

機動戦士ガンダムUC [MOBILE SUIT GUNDAM UC] 7 (初回限定版) [Blu-ray]内山昂輝Amazon 【注意】この文章は『ガンダムUC』第七話までのネタバレだらけです。未見の人はご注意ください。 「新しい時代を創るのは老人ではない。」 『ガンダムUC』を見終わった…

ゲーム体験によって生み出される“プレイヤーそれぞれの物語”

脳内補完トレーニング装置としてのコンピュータゲーム - シロクマの屑籠 コンピュータゲームのグラフィックやシステムは、現実に比べて大幅に簡略化されたものから成っている。だからプレイヤーは、ゲームから受け取る情報を願望や想像力で肉付けし、脳内補…

脳内補完トレーニング装置としてのコンピュータゲーム

マジョリティが二次創作や脳内補完に親しんでいる社会 - シロクマの屑籠 リンク先でも触れたように、最近は、物語生成システム、あるいはデータベース消費に該当するようなコンテンツ消費が盛んだ。素のままのキャラクターやコンテンツを愛するのではなく、…

マジョリティが二次創作や脳内補完に親しんでいる社会

大塚英志緊急寄稿「企業に管理される快適なポストモダンのためのエッセイ」 | 最前線 - フィクション・コミック・Webエンターテイメント 先日、大塚英志さんが書いたKADOKAWAとドワンゴの合併についての文章を読んだ。文章を読み進めるうちに、何か喋りたく…

ガンダムビルドファイターズと「子どもにガンプラを売る意味」

ガンダムビルドファイターズ Blu-ray Box 1 [スタンダード版] <期間限定生産 2015/03/25まで>出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2014/03/26メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (19件) を見る 今回のガンダムをみていると、サンライズの「ガ…

十年越しの「データベース消費」と私

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)作者: 東浩紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/09/28メディア: Kindle版購入: 2人 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る いつかまとめようと思ったけれども、今朝は早起きし…

オタクのソロプレイを続けるためには、才能が要る

地方オタクの歳の取り方と、首都圏の人脈について - シロクマの屑籠 昨日書いた上の記事に、「地方でひっそり独りでオタクやってるヤツもいる」「オタクにコミュニティなんて要らないんじゃないか」的なコメントをはてなブックマーク上で頂いた。 地方に限ら…

地方オタクの歳の取り方と、首都圏の人脈について

以下に書き散らす内容は、私自身が実際に観てきたものと、他の地方在住オタクな人達から聞いた話をもとにした、ひとつの推測とあらかじめ断っておく。 90年代のある時期、それこそウィンドウズやインターネットが地方の学生オタクにも手の届くものになった頃…

キュウべぇが起こしたバイオハザード

一昨日書いた「我欲と暁美ほむら」という文章に、以下のようなブックマークがついていた。 キュウべぇの魔法少女選定も利他的な人間をあえて選んでいるように見えてくるんだよなあ。自分のための奇跡を願える人間は魔女化しない気がする。 http://b.hatena.n…

我欲と暁美ほむら

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 【パンフレット】(初回生産限定版)出版社/メーカー: ワーナーメディア: パンフレットこの商品を含むブログ (5件) を見る 『劇場版まどかマギカ叛逆の物語』が公開されて12日経った。そろそろネタバレの絡ん…

大好きな魔法少女にバッチリ再会できたよ!(まどかマギカ叛逆の物語)

カラフル(期間生産限定アニメ盤)アーティスト: ClariS出版社/メーカー: SME発売日: 2013/10/30メディア: CDこの商品を含むブログ (26件) を見る 【注意!】この文章は『劇場版 魔法少女まどかマギカ 叛逆の物語』について書かれています。中盤以降、若干のネ…

いつから、こんなにゲームが褒めてくれるようになったんだろう…。

ピコピコ少年作者: 押切蓮介出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2009/09/17メディア: コミック購入: 12人 クリック: 69回この商品を含むブログ (81件) を見る 近場のゲーセンに新作シューティングゲームが入らない生活が続くうちに、だんだん家で遊べるゲーム…

【アニメやゲームを愛する気持ちvsコミュニケーション欲】問題について

流行りだとか話題のためにアニメを観ること~コミュニケーション基盤としてのオタクコンテンツ - 太陽がまぶしかったから リンク先は、【コミュニケーション手段としてのコンテンツ消費、話題や共通言語獲得のためのアニメ視聴】をテーマにした文章だ。筋金…