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『かんなぎ』のヒロイン・ナギを巡って、“処女騒動”が起こっているようだ。
上記まとめサイトで確認できるが、確かに、ナギの皮膚が黒っぽく描写され*1、“穢れ”などといかにも煽りっぽいテロップをつけられているので、ここからロストバージンを連想するのはそれほど困難ではない。だが、これらの情報だけを根拠としてナギが“非処女である”と断定するのは、いくらなんでも早合点だろう。煽りテロップも、作者本人がつけているわけでも無いだろうし。
尤も、ナギが実際に処女設定かどうか以前に、“いかにも処女”という安心が少しでも揺らげばアウトだったのではないか、とも思う。非処女はダメ、というだけでなく、非処女の疑いがあるだけでダメ、というわけだ。そういう意味では、“穢れてしまったナギを前に仁は…?”などという、全く空気を読まないテロップをつけた編集者の人は、猛省すべきだろう*2。
こうした処女騒動は、今回が初めてのことではない。以前にも『はじめてのおるすばん(2001)』や『下級生2(2004)』といった美少女ポルノゲームにおいて、ヒロインが非処女という設定のせいで大騒動が起こったことがある。しかし今回は美少女ポルノゲームではなくコミック/アニメ作品であるうえ、非処女確定ではなく嫌疑がかけられたレベルにもかかわらず処女騒動が起こったという点で、少し異なっている。この手の処女騒動を、2008年にもなって、美少女ポルノゲーム以外のメディアでみかけるとは、正直驚きだし、いくらなんでも過敏すぎるような気がする。それに、なにも『かんなぎ』という作品で処女騒動を炎上させなくて良かったのではないか、とも思う。*3
ともあれ、今回の処女騒動で、『はじめてのおるすばん』『下級生2』の頃と同じような感性がいまだ健在ということは確認できたかと思う。オタク文化圏やオタクのメンタリティの未来を考えていくにあたって、こうした処女・処女性に拘る感性は、やはり無視して通れないようだ。しっかり記憶に留めておこう。
[関連]:はじめてのおるすばん「騒動」を回想する - シロクマの屑籠
*1:注:穢れに接触すると、ナギの皮膚は接触した場所だけ黒っぽく変色する。しかし、この描写を穢れと接触したという解釈にするなら、直前に、全面的に穢れた、という解釈にしなければならないのでは?ついでに言えば、仮に直前にセックスしたとしても、セックス対象がじゅうぶんに穢れていて、しかも下半身だけではなく全身にそれが回ってしまうようなものでなければならないわけで、相当のものと言わざるを得ない。
*2:尤も、騒動を起こして話題性を盛り上げようと思ってガソリンを撒いたのかもしれないが
*3:それとも、『かんなぎ』のような作品でさえも、ストーリー展開を楽しむ作品としての存在価値よりも、セックスメディアとしての存在価値が優先される、ということなのだろうか?猛り狂うほど熱心なファンというのは、『かんなぎ』に何を見いだしていたのだろうか?