今のスタンスではてなブログで書き続けてると、潰れるだろうなと思った話 - 体調わる子のお知らせ掲示板
批判コメなんて9割は「読む価値ない」んだからほっときゃいいのに - 中川龍のヒマつぶしブログ
2013年12月6日〜8日に観測された「ブログもうやめたい」「批判コメ上等」「批判コメはご褒美」周辺問題は、まさに「何度目だナウシカ」的テーマであり、はてな村ではお馴染みの話題でした。逆に言うと、はてなブログ界隈には経験の浅い、覚悟も不十分なルーキーがたくさん流入しているって事で、それはそれで素敵なことではあります。ですから、車輪の再発明は大いに励行するものであります。
ただ、私としては、上記リンク先のような言明を、目の肥えたブックマーカー・自意識の吸血鬼とその眷族・戦闘ブロガー諸兄が、どのように照覧しているかに思いを馳せると……温度設定を間違えたぬるいお風呂に入ってしまったような、微温的感覚を禁じ得ないのです。
野次や文句を読むために文章を書いています - 斗比主閲子の姑日記
あと、「(株)はてな は何とかするべき」系の文言について。
「(株)はてな は、そういう陳情に鈍感ですから!」ってのはさておき、私は(株)はてな にお願いしてもしようがないんじゃないかなぁ、と思います。そんなに居心地が悪いアーキテクチャなら、ブログをさっさとエクスポートして、Wordpressにでも、ライブドアにでも引っ越せば宜しい。
徐々に、はてなブログのトップ層がWordpressなど外部に流出している今、既に手遅れかもしれませんが、株式会社はてなの中の人には早めに対処することをお勧めします。
http://topisyu.hatenablog.com/entry/2013/12/08/110647
そんな回りくどいこと言ってないで*1、さっさと引っ越して、“古くさい連中には目もくれず”“お優しい読者しかいない新天地で”雄飛なされば良いのでは。そもそも、はてなブログのトップ層の動向なんて本当はどうでも良いでしょう?
しかし実際には立ち去ろうとせず、(株)はてな のメンバーにidコールまで繰り出してらっしゃるのだから、私には「このままここでブログを続けたい。でも、できるだけ苦痛は減らしたい」がホンネのように見えました。お気持ちはわかりますし、それはそれでひとつの「戦術」でしょう。もしかしたら、(株)はてな も女性のお願いならきいてくれるかもしれません。
ああそう、私がこういう言及をしている背景のひとつは、「きっと俺がこんな表明をしても、サマにはならないだろうなぁ」的な嫉妬が入っているかもしれません。もし、私が同じことを書いたら、当社比3倍ぐらいボコられそうですから。
それと、幾つか疑問があるんですよ。
1.(株)はてなのアーキテクチャが変わっても、たぶん粘着やネガコメの類はどこまでもついてくる。新しい方法を次々に発見し、アーキテクチャの隙を突いて襲撃してくる。アーキテクチャの進化と粘着側との戦いはいたちごっことみなすべきで、アーキテクチャの進化に頼ってもたぶん一時凌ぎにしかならない*2。少なくとも、期待しすぎるのは禁物では。
2.人間心理のある部分に訴えかける修辞法で不特定多数からPVを集め、ページランクも4以上ぐらいになってしまうブログって、どこで何を書いても、結局悪意やネガコメが集積してしまうのでは?こっちのほうが根源的な問題だと思います。例えば、『毒吐きわる子』さんのブログがアメブロなりライブドアブログなりで同程度のアクセス数を誇ってしまったら、それなりに地縛霊は集まって来ると思うんですよ。大手小町発言小町*3でやったって、はてな匿名ダイアリーでやったって、たぶん同じ。今日日のインターネットのシステムから察するに、毒ばかり吐いているブロガーは、どこかで誰かに痛烈にdisられるのは避けられません。逃げ場なんて、無い*4。
3.あと「文責」の問題。泡沫ブログには関係ないかもしれないけれど、一定以上のプレゼンスを担ったブログは、多かれ少なかれ意識しなければならないものだと思います。もちろん、品行方正を徹底させろとは言いませんよ、でも、恨みや悪意を集めやすそうなレトリックを多用してPVを集め、その恩恵に与っているブログは、その自己選択に対して一定の納得というか、観客やシステムに難癖をつける前段階として、内省なり(冥府魔道のレトリックに魂を売った人間としての)覚悟なりがあっても宜しいんじゃないか、とは思うのです。まあ、これは美学の問題なので、地獄のようなレトリックを吐きまくりつつ「私は悪くない悪くなーい、悪いのはいつもあいつら」と主張し続けるのもアリだとは思いますけどね。そういうキャラクターを目指すプレイヤーもいるでしょうし。
まあ、だからこそ、多くのサバイバルブロガー達はカルマや悪い子レートの管理に神経を遣い、“悪い子になってきたな”と思ったら他罰的になる前に自重や自嘲を欠かさず、毒舌を劇薬のように丁寧に取り扱うのでしょう*5。無邪気で新参なブロガーは、そういうカルマや悪い子レートの管理を歯牙にもかけないのかもしれませんが、ブログ大戦略で狂犬プレイが出来るのは、ビス留めの心臓を持った、ゴーレムみたいな人間だけです。暖かい心臓で駆動している人は、まず自分の修辞術を振り返って、不特定多数のまなざしと対峙するにあたっての方法論を模索していくのが適当では、と私は考えます。
「ちょっと粘着やネガコメがきついかな」と思ったら、まず自分自身の修辞術を振り返り、PV稼ぎの副作用として魑魅魍魎をかき集めていないか、セルフモニタリングしておく――そういう課題は、大勢から注目を集めるほどシビアになってくるものであり、津田大介さん、さらに国会議員レベルになると途方も無い圧力となってついてまわるものです。これは、はてな村に限定された問題ではなく、おそらく娑婆世界全体の問題、そして「メディアとは何か」を巡る問題です。お気を付けください。
【追記】
ブログサバイバルについては、こちらも。『はてな村オンライン』の遊び方