今日の海水浴、磯っぽい場所の足下にいた大きな魚を素潜りで捕ったら、なんとカサゴだった。体長20-30cm、網の大きさぎりぎりのサイズで素晴らしい手応えだった。持ち帰る道具も承諾も無かったのでキャッチアンドリリース、ポケモンもいいけど、本物の生物は手応えがあってドーパミンが出る
— p_shirokuma(熊代亨) (@twit_shirokuma) 2016年7月31日
私は「海水浴」という言葉から女性の水着姿やビーチパラソルを連想しません。
海といえば生物! せっかく大自然と向き合っているんだから、あれもこれも捕まえてキャッチアンドリリースするっきゃありません。本物の生物を探し、手にとって命の輝きを実感する。こんなに楽しいことがあるでしょうか。
きちんとした海水浴場を選び、きちんとしたアイテムを身に付けて臨めば、素晴らしい体験が待っています。そういう、大人も子どももドーパミンが炸裂するような海水浴にあったほうが良いアイテムを、私なりに紹介してみます。
1.マリンシューズ
「海水浴で便利なアイテム」と問われたら、上位に「マリンシューズ」が来ると思います。こいつを履いていれば岩場も楽に歩けるし、ウニやガンガゼ*1を踏んで怪我するリスクも減らせます。「使い古しの靴下」で代用できなくもないけれど、本物のマリンシューズのほうが断然使いやすく、安全です。
砂浜の海水浴場でも、尖ったものを踏む心配をしなくて済むし、砂の熱さも防いでくれるし、悪くないと思います。サンダルより安全。
2.軍手

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- メディア: Tools & Hardware
マリンシューズと同じ理由で、軍手もあったほうが良いと思います。軍手があれば岩場で手を怪我しにくくなるし、トゲのある生き物を触る時にも安心です。ちゃんとしたマリングローブがベストですが、市販の軍手は本当によくできているので、ほとんどこれで代用できてしまいます。
3.ラッシュガード
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海遊びに慣れている人がだいたい着ているアイテム。日焼けを大幅に減らしてくれて、海水で体温が下がるのも防いでくれます。砂浜で寝転がっている人には無用の長物ですが、水中で生き物を追いかけたいなら絶対あったほうが良いです。
しかも、波に揉まれて岩場やテトラポットにぶつかった時のかすり傷も防いでくれるし、クラゲに刺されるリスクもだいぶ減らせます。こういう用途だと、本当はダイバースーツが最強なんですが、
ダイバースーツってすごくかさばるし、着るのも脱ぐのも一苦労です。スキューバでは必須アイテムですが、海水浴~シュノーケリングならラッシュガードで充分かと。
4.水中メガネ+シュノーケル
水中メガネは、お金を払ったら払ったなりのものが得られます。このマンティスの水中メガネ+シュノーケルは本当に素晴らしい性能で、曇りにくく、呼吸しやすく、お勧めです。こいつを使い慣れると、水面にまったく顔を出さず、ずーーっと水中で行動できるようになります。ちなみにメガネの曇り止めは、ツバを(水中メガネの内側に)塗っておくだけでも大体大丈夫です。
そこまでお金をかけたくない人やシュノーケルを初めて使う人は、
こちらでも良いかと。とりあえず使えます。
5.魚捕り網
「素潜りで魚を捕まえたい!」って人には魚捕り網が必須ですが、ちゃんとしたものを選びましょう。
・柄の頑丈さ
水中で網を動かす時には強い水圧がかかります。普通の虫取り網はスローがかかったようにしか動かせず、しかも、柄の部分が水圧に負けて壊れてしまいます。柄がアルミ製の、頑丈な品を選ぶべきです。
・ちょうど良い長さ
海水浴で使う網は、柄が長くてもメリットがあまりありません。遠くのターゲットを捕まえようとしても、柄が長いぶん、網さばきがもたついてしまうからです。柄が短すぎても駄目ですが、長すぎても駄目。
また、柄の長い網はほかの海水浴客にぶつかりやすく、泳ぐ際には重荷になります。1m前後の長さが実用ラインではないでしょうか。
6.透明なバケツ

トンボ 便利バケツ 透明 目盛り付 10型 洗車や園芸作業にも便利なバケツ
- メディア: ホーム&キッチン
せっかく捕まえた海の生き物、眺めて楽しまないともったいない! 普通の虫カゴでは、体長10cm以上の生き物、例えばワタリガニや大き目のヤドカリを捕まえた時に対処できません。でも、このサイズのバケツなら大抵の生き物がおさまります。
虫カゴは海水浴場への行き来の「お荷物」になりますが、バケツは他の荷物を運ぶ道具として役立ちます。帰りは、濡れた水着や水中メガネを放り込んでおけばいいわけですし。どうせ海の生き物は自宅には持ち帰れないので、とりあえず眺めるのに便利で、移動中のお荷物にならない透明バケツが一番優れていると思います。
7.潮汐なび
満ち潮・引き潮のギャップが小さい日本海側ではあまり問題になりませんが、太平洋側では潮の満ち引きを気にしたほうがいいと思います。大潮の時期の、満潮の時間帯は生き物ウォッチングに向いていません。
ちなみに、現地の天気や水温は下調べしておくのは当然ですが、一般に、午後になると雷雲が発生しやすく波も高くなりやすいので、「天気予報をあてにできるのは午前中だけ」ぐらいの気持ちで臨んだほうが良いように思います。潮位にもよりますが、「朝早くに現地到着、お昼頃にはあがり」がベストかと。
8.水分と電解質を補給するアイテム

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海水浴を本気でやるなら、脱水対策は必須です。水分や電解質を補給してくれる飲み物を必ず用意しましょう。糖類の入った品がおすすめです。
ビールやチューハイは飲んではいけません。アルコールによる感覚の低下は事故のもとです。海は素晴らしい場所ですが、危険な場所でもあります。お酒が飲みたい人は、宿や家に戻ってからやりましょう。
9.真水のペットボトル(自動車を使っているなら、そして田舎の海水浴場なら)
自動車で海水浴に出かけるなら、2lの空のペットボトルに真水を入れたものを積んでおきましょう(リンク先は飲料水ですが、もちろん水道水で構いません)。
生き物の豊富な海水浴場はしばしば田舎で、海の家の設備が乏しい・駐車場しかない場所もあります。そういう海水浴場から帰る際、とりあえずで塩気や砂を洗い流したい時には真水のペットボトルが重宝します。
通い慣れた海水浴場でも、駐車場に戻ってから真水で何かを洗わなければならないことは時々あるので、1~2本ぐらいは積んでおいたほうがいいかも。見知らぬ田舎の海水浴場に挑むなら、(ネットであるていど下調べをしたうえで)充分な数を積んでおきましょう。
ちゃんと準備して、すばらしい体験を
これらの「普通の海水浴場で、普通に遊ぶ」には要らないものばかりです。けれども、もう少し海を楽しみたい人・海の生き物をウォッチしたい人にはあったほうが良いものばかりです。
海は、生命の息吹きを感じさせてくれる場所であると同時に、人をさらってしまう危険と隣り合わせの場所でもあります。ちゃんとした道具を選んで、怪我や事故のリスクをできるだけ減らして遊びましょう。もちろんマナーはきちんと守って。
ちなみに、個人的な経験則では、長崎の原爆記念日より後に海水浴に行くのはお勧めしません。「お盆過ぎの海は危ない」と言われますが、最近はクラゲが早く湧くようになったので、2016年なら次の週末(8月7日)までが絶対にお勧めです。スケジュール的に間に合いそうにない人は来年チャレンジしましょう。
※追記:日焼け止めも書いておけよ、という声があったので日焼け止めも。あまりにも当たり前に思えるかもですが、たしかに必須アイテムです。首や背中だけじゃなく、耳にも塗ろうね!

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*1:伊豆以南にいる、特別に尖ったウニ。ムラサキウニやバフンウニよりもずっと危ない