シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

 
 いい加減、そろそろ結婚したほうがいいのかと思う今日このごろ。結婚に関する質問状を発見したのでそれで私の現況をチェックしてみる。

Q1.結婚したい?
 あまりしたいとは思っていない。だが、するような流れがあるのならば、流れのままに。

Q2.何歳くらいで結婚したい?
 今すぐでも構わない。40を超えて結婚というのはあまり今は考えたくない。

Q3.結婚相手に求めるものは?
 何かしらの敬愛できるもの、何かしらの私にはないもの、そして沢山の私との共通点

Q4.子供は何人欲しい?
 二人。

Q5.相手の浮気が発覚しちゃった。どうする?
 まず、その浮気の文脈を調査する。その後、おそらくは核ボタンをポチッとな。

Q6.夫婦円満の秘訣は何だと思う?
 あらゆる領域におけるコミュニケーションの質と量。
 夫婦間データバスの多様性と恒常性。

Q7.結婚したら仕事やめる?仕事やめて欲しい?
 いや、この仕事やめられませんよ。出来ることならやめたいが、そういうわけにもいかん。
 出来れば仕事を続けて欲しいが、そのときはどう続けるのかが問題になりそうだ。

Q8.結婚生活に求めるものは?
 寛容、敬愛、慈悲。

Q9.新婚旅行はどこ行きたい?
 どこでも。

Q10.将来自分は結婚してると思いますか?
 おそらく。
 
 果たしてこんなので結婚といけるのだろうか。いや、こうだからこそ結婚といけるのかもしれない。そんな色々を考えながら、猫のカレンダーを眺める日々が続く。

 

 
 誰も立ち止まることなど許されない。漸進せず停滞する者は、他の男達が漸進を続ける限り、相対的には漸進者から遅れていくことになる。あるいは後ろを追いかけてくる者達に追いつかれるか。
 
 金持ちなり、能力持ちなりも、立ち止まることは許されず漸進するのみだ。停滞すれば、その地位を占めたいと思っている者達に追いつき追い越されることによって、凋落は免れない。今持っているアドバンテージを生かし、後続との差を絶望的なほど広げてやって、将来の安楽を得んとするしかあるまい。いや、安楽なんてものが執着多き人間にあるのか、甚だ疑問だけれど。
 
 金や資源を持たない者や、能力が十分で無い者も、立ち止まるわけにはいくまい。彼らの場合、停滞すれば後が無いので、待っているのは凋落以上の何かだろう、凋落する余地が無い。現在資源を持っている人間達が安穏としているのを鋭い眼で眺めながら、あぐらをかいている連中を蹴落として少しでもマシな状態を見出さなければなるまい。たとい、リソースの質と量で劣るとしても、相対的な位置をどうにかするにはどうにかするしかない。
 
 ...以上の考えは、どうにかなる可能性の高い状況に置かれた者においては十分に当てはまるだろう。未婚者、若年者、学生、etc...。だが、歳をとればとるほど、漸進による「序列の変化」は変動性を失い、既に達成したものや既に収集したものによって差がつきやすくなるだろう。だとすれば、先行逃げ切りであれ、逆転下克上であれ、出来るだけ若いうちに着手してしまうのが良いのは自明。ちょうど受験勉強の分野で、高1で逆転するよりも高2のほうが苦しく、高2よりも高3のほうが苦しいように、あらゆる分野におけるあらゆる漸進競争は、歳を食えば食うほど変動傾向が乏しくなり、安定傾向が強くなることだろう。あらゆる分野には、学業/仕事、能力、文化、恋愛/繁殖、などなどが当然含まれている。
 
 このことを私は骨身にしみて知っているので、自分が手をかけている諸分野において手を休めることを許されない。これまでがそうであったように、これからも私は漸進主義を続けていくつもりだし、続けていく以外に路は無いと想像する。勝つか負けるか、という単純な見方ではなく、何本もの数直線を脳に描きながら、相対的に出来るだけ有利な状況と位置づけを私は追い求めつづけるだろう*1

*1:いきなり病気で退場とかあれば、退場しますけどね。ああそれにしても、どれだけ豊かになろうと貧しかろうと、娑婆レースという枠組みからは決して逃れられないという事実!

現代の他者との距離感とオタクライフ

 
 「他者」というものに無頓着であればあるほど、または「他者」と自分との境界が明白でなければないほど、オタク達は他文化圏の同性・異性との交際が困難になるだろう。また、オタク同士やオタップル間のコミュニケーションにおいても、ゲームや漫画の話題を触媒とした、なんともいえない距離感のコミュニケーションが展開されることだろう。「他者」への無頓着っぷり、あるいは自分の価値観以外の価値観を持った人間への認識不足(または認識不能性や認識拒否性)は、ゆるやかにだがオタク文化消費者の界隈を覆っているような気がする。
 
 ただ、この「他者」への無頓着はなにもオタクに限ったものではないことは断っておかないとまずそうだ。逆に、「他者」への過敏と過剰反応という現象が主として女性を中心にみられることに注意が必要だ。まぁどちらのケースにしても、「他者との関係」あるいは「距離感」で面白いことが起こっている人がたくさんいるのは間違いなく、その個人の適応の範囲や難易度に大きな影響を与えているということまでは言えると思う。もちろん、オタク文化全般にも大きな影響を与えていることだろう。