シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

シュヴァルツェスマーケンがアニメ化される喜び&少しこんがらがっている事

 

 
 今季の冬アニメは、「苦手なピーマン」的なアニメを避けて好みな作品だけ選んでみた。すると、オシャレアニメ臭のほとんどしないオタクらしいラインナップになって、なんだかホッとした。
 
 今期のアニメで楽しみにしている作品の筆頭が『シュヴァルツェスマーケン』だ。地球外起源種と人類との戦いを描いたこの作品、それだけだったら注目しなかったけれども、twitter上で東欧諸国やパルチザン掃討戦のミリタリーよもやま話をつぶやいている内田弘樹さんが筆者なので、きっと、素敵に凄惨だろうと期待して全裸待機モードで放送を待っていた。
 
 年末、待ちきれなくて書籍版で予習しておこうと思って少しずつ読み進めていたが……はたして、凄惨だった。
 

シュヴァルツェスマーケン 1 神亡き屍戚の大地に (ファミ通文庫)

シュヴァルツェスマーケン 1 神亡き屍戚の大地に (ファミ通文庫)

 
 私は、かわいい女の子が酷い目に遭う作品が苦手だ。例外は『まどか☆マギカ』の美樹さやかぐらいのもので、基本的に、思い入れたっぷりなかわいいキャラクターが残酷物語する作品は駄目なのである。そうなった理由は、たぶん、1997年に思い入れのあるかわいいキャラクターが白っぽいウナギのような連中にぶっ殺されたせいだと思うが、にも関わらず、物騒なストーリーを書きそうな筆者の作品に手を突っ込んだものだから、好奇心はただしく猫を殺した。
 
 この作品は、地球外起源種の圧倒的物量によって、人間がミンチのように引き裂かれる作品で、にも関わらず、魅力的なキャラクターがたくさん登場する。『マブラヴオルタネイティブ』のスピンオフ作品ということもあってか、キャラクターの配置がエロゲー的ハーレム構造っぽいが、出てくる女の子達は、政治将校だったり、秘密警察の息がかかっていそうだったり、戦争神経症持ちだったりして、主人公があまり羨ましくない。
 
シュヴァルツェスマーケン 4 許されざる契りのために (ファミ通文庫)

シュヴァルツェスマーケン 4 許されざる契りのために (ファミ通文庫)

 
 で、みんなかわいいけれど、一番の贔屓はこのメガネの彼女・グレーテル同志中尉だ。彼女は政治将校で、党に逆らう者に容赦しない厳しさと、きわどい脆さを併せ持った、噛めば噛むほど味わい深いキャラクターだ。パイロットと政治将校を兼ねているため、戦闘中に軍事的メリットよりも党の政治的メリットを優先させようとしたり、部隊後方でバックアップに奔走したり、いつも面白い動きをする。彼女はいわゆる「正ヒロイン」の格ではないけれども、たえず動き回る要石として目が離せなかった。
 
 このグレーテル同志中尉をはじめ、この作品に出てくるキャラクターは皆、脆そうなところがあっても必死に状況に立ち向かっていて、地球外起源種の無慈悲な物量と警察国家・東ドイツの人間的な陰湿さの板挟みに遭いながらあがく姿がとても美しかった。彼女達が地球外起源種に包囲されたり秘密警察に連行されたりするたび、あまり冷静に読み進められないというか、「お願いです、どうかお救いください、どうかお慈悲を!」と祈りながら読み進める羽目になった。すばらしいよね!
 
 そのへん、アニメ版ではどこまで「踏み込んだ描写」をしてくるのか?しっかり確かめようと思う。
 
 

  • 「twitterの相互フォローの人が、アニメ原作者になる」という事態

 
 ところで、こうやって失禁モノな東ドイツ的ラノベを楽しめたのは良かったけれど、ちょっとだけ困った……というか今まで想定していなかった事態が発生した。
 
 これまで私は、内田弘樹さんのtwitterアカウントといつの間にか相互フォロー状態になっていた。いつごろ・どんな縁で相互フォローになったのかは覚えていないが、たぶん、ミリタリーネタかアニメネタかゲームネタで相互リツイートしているうちに……だと思う。
 
 問題は、かくして私はアニメ原作者のひとと相互フォロー状態になってしまった、ということだ。
 
 「すでに何らかのコンテンツの原作をつくっている人を」フォローする、という体験ならこれまでにもあった。その場合、「○○の原作者の人をフォローする」という文脈でフォローするから、お付き合いの姿勢・文脈は「原作者とファン」というものになる。
 
 ところが今回の内田弘樹さんの場合、いつの間にか相互フォローになっていた、いわばtwitter仲間なひとという姿勢・文脈でお付き合いしていたところに、新たに「あの、シュヴァルツェスマーケンの原作者」という姿勢・文脈が追加されることになって、少しこんがらがってしまった
 
 「そんなの、twitter上では気にしないで今までどおりやればいいんだよ」と人は言うだろう。そのとおりだと思う。だが、そうは言っても私はシュヴァルツェスマーケンとそこに出てくる女の子達に散々思い入れができてしまい、その生殺与奪を握っていた原作者としての内田さんを意識せずにtwitterすることが難しくなってしまった。少なくとも、アニメ版を視聴し続けるこれから三ヶ月間はそうだろう。
 
 これまでtwitterの距離感が半径ゼロクリックだっただけに、へたをすれば押し掛けファンのような無神経を働いてしまいやしないか、気になってしようがない。あんまり作品に言及しないほうがいいんじゃあるまいか。いや、言及したって構わないのか。いや、こうやって気にすること自体が無神経なのかもしれず……そんな風に、頭の中でこんがらがっている。
 
 とはいえ、twitterの相互フォローな人の作品が面白くて、しかもアニメ化されるのは大変めでたい事だと思う。しかも、出てくる女の子達がみんなかわいいとなれば尚更だ。向こう三ヶ月は、とにかく膝を抱えてビクビクしながらアニメ版を楽しもう。どうか、みんなあまり痛くありませんように(無理)。そして真っ暗な東ドイツに希望を!