シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

共依存に陥らないための意識

 
 精神科医に聞く「自分磨きのしすぎは結婚できない!?」 - LAURIER (ローリエ)(1/2)
 精神科医に聞いた「共依存カップルはアブない!?」 - LAURIER (ローリエ)(1/2)
 
 昨日と今日、エキサイトニュースのLAURIERさんで婚活関連のインタビューに答えました。上記のリンク先がそれです。婚活の目の付けどころについて、あまり意識されない話題を書いたつもりです。
 
 で、後半の共依存について、もう少しだけ。
 
 リンク先では共依存に陥りにくいパートナーについて云々しましたが、どれほど非-共依存的なパートナーと交際や結婚に至っても、自分自身が共依存体質なメンタリティのままでは、いずれは共依存的な関係に陥りやすいでしょう。パートナーシップとは自分自身と相手との間柄でつくるものですから、相手の性質を知るだけでは片手落ちです。自分自身の性質も知ったうえで、その自分自身をよく操縦しなければなりません。まあ、それが難しいんですけどね。
 
 で、もし自分自身が共依存になりやすいメンタリティだったら、どうすれば良いのか?過去に共依存を経験したことがある人は何を気をつければ良いのか?本気で書き出すと途方も無い長さになるので、以下、原理的なエッセンスだけ書き出してみます。
 

 1.共依存的なパートナーを避ける
 できるだけ共依存を成立させてしまいそうなパートナーを避ける方法。詳しくは上記リンク先参照。
 
 2.自分自身の共依存的心性にブレーキをかける
 自分自身が共依存的な欲求に身を委ねすぎないこと。パートナーの幸福を全面的に請け負うような言動(や願望)も、パートナーに全面的に幸福を望むような言動(や願望)も、ブレーキをかけ、ほどほどの関係を意識し実践すること。自分が世話している部分とパートナーに世話されている部分の帳尻は常に意識し、パートナーシップの振り子の揺れ具合に意識的になっておく*1
 
 3.男女関係の間合いを少し離してみる
 案外有効。お互いがべったりとくっつかず、交際/結婚後も比較的独立した二人としての関係を維持してみること。できれば心理的にも経済的にも独立性の高い関係が望ましい。パートナーシップがドライになりすぎてしまうリスクはあるが、共依存経験者の人の場合は、それぐらいの感覚でちょうど良いケースが少なくない。自分自身の心性はあまり変えられなくても、人間関係の間合いならプリセットできる人は多い*2。キーワードは「お互いがくたびれない間柄」

 
 共依存経験者な人達を実地でみている限り、二回目三回目の交際も共依存的に陥ってしまう人もいる反面、二回目はかなり上手くパートナーシップを形成する人、間合いを離した関係で対処できている人は案外います。だから共依存には出口が無いと悲観する前に、やれること・意識してみることは色々あるはずです。
 
 

*1:ただし、ガチガチにバランスを取りすぎ、世話と依存を厳格にコントロールしようとすると、それはそれでおかしな事になるので、ある程度いい加減な感覚で意識しておくのが望ましいと思います

*2:最も極端な場合、交際にも結婚にも至らない友達のような間合いの関係を持続させる……が最適解の人もいる