新世紀エヴァンゲリオン。
エヴァは、がちがちのオタクだけに限らない、世間一般とも共通する“気分”を上手く掬い取ったからこそ、あれだけヒットし、沢山の人を揺さぶったのだろうと思う。そして作品の後半パートには、多少崩壊気味ではあったにせよ、庵野監督から視聴者に対する強いメッセージが込められていたとも思う。「他者との出会い」というメッセージが。
あれから十年以上の月日が流れた2008年。私達は、庵野監督のメッセージから遠く離れた場所に到達してしまっているような気がする(オタク趣味の有無に関係なく)。私達は、コンテンツを通して、または日常的なコミュニケーションを通して「他者と出会っている」というよりは、益々「他者から遠ざかっている」のではないか。エヴァンゲリオンという作品を過去のものとしたがっている人は多いけれども、じゃあ私達がエヴァが示した地平を超克した新世紀を迎えたのかといったら、全くそうではないのではないか。エヴァに登場するキャラクター達に端的に示される苦悩や苛立ちを、隠すことばかり上手にはなったにせよ、解決せぬまま持ち続けているのではないか。
今回のネトラジでは、エヴァンゲリオンの登場キャラクターを参考にしつつ、21世紀の私達が到達したコミュニケーションの境地・適応の境地について考えてみたいと思います。また、「碇シンジや惣流アスカが必要としていたものは何なのか」を思考経路として、「オタク・非モテ・非コミュが必要としていたものは何なのか」についても議論してみたいと思います。
北極ネトラジ04:[エヴァンゲリオンを通して視る、オタクと萌えとコミュニケーション]
日時:5/24(土) 23:00〜24:00
使用媒体:livedoorを用います。当日は、「エヴァ」「北極」などでサーチしてみつけてください。
質疑応答媒体:はてなブックマーク(当日、質疑応答用のブックマークをつける為のエントリをアップしますので、コメントや質問のある方は、そちらにブックマークなさってください)
お喋りする人:id:p_shirokuma
23:00〜23:20
【前半】EOEを退けたオタク達が至ったメディアの地平----補完無きセカイに適応するための処世術
23:20〜23:30
前半パート質疑応答(はてなブックマークに書かれているコメントの一部を抜粋して、お返事を試みます)
23:30〜23:50
【後半】碇シンジ、惣流アスカが必要としていたのは何だったのか?----EOEを突きつけられたオタク達にも共通する「欠けている何か」
23:50〜24:00
後半パート質疑応答(はてなブックマークに書かれているコメントの一部を抜粋して、お返事を試みます
以上のような内容でお喋りしてみるつもりです。もしお時間が合うようでしたら、ちょっときいてみて頂けると嬉しいと思っています。
※なお、今回のネトラジに際しては、以下のテキストが参考になるかもしれません。興味のある方はご覧下さい。
ハルヒを持ち上げてエヴァのトラウマを忘れたがるオタク - シロクマの屑籠
http://d.hatena.ne.jp/north2015/20080517/1211035652
http://d.hatena.ne.jp/north2015/20080518/1211099907
『らき☆すた』最終回を見て『エヴァ』を考える。 - Something Orange