シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

妻が隣で「この青空に約束を」の箱をガサゴソ空けてます

 
 はてなダイアラーでもある妻が、Amazonから届いた『この青空に約束を』のエロゲ箱を玄関からくわえてきた。宅配便の方乙。
 
 早速漁ってる漁ってる。
 「まー」「あらー」とか箱を眺めている。曰く、

 「乳首が生々しい。やっぱエロゲー」
 「峰不二子よりもウエストが細い!人じゃない!」
 「この身長でこの体重は重すぎる!」→鉄の棒でも背中に入ってるんじゃないか、という話に。
 「離島にこんな美人がいっぱいいるわけないよ!で、男の子一人?うっわーエロゲー!」
 「制服とスカートの隙間から背中がチラ見だ!ちゃんと見えてるよ!」
 「先生は新米二年目二十四歳、だって。」
 「ニヤニヤ」
 
 だそうで。以前こいつはToheart2のフラグを勝手に進めてしまっていたことがあり、いつのまにかたま姉が「やっちゃった後」になっていたこともある。月姫も嬉々としてやっていたから要注意だ。セーブデータ管理に気をつけなければ。しかし、免疫があるというのはありがたい。本当にありがたい。我が家では、“押し入れのエロゲーが全焼”とかは無いと思う、多分。多分だけどさ。
 

俺の場合、ラノベ選びは外部にアウトソーシングしています

 
 確かに俺は俺なりに「オタなんだろうな」とは思っているし、オタ的なある種の偏執というか矜持というかは持っている、つもりだ。そしてオタクコンテンツと一般に言われそうな諸分野にそれなりに傾倒しているし、同業者のなかでは最も広いレンジのオタク趣味を漁っている、という状況を守る為に(それが有意義か否かは別にしても)あがいているつもりでもある。だけど、広いレンジをカバーするにあたり、最近は手の回らない分野のコンテンツ捜索を完全にアウトソーシング化、つまり他人任せにしてしまっている現状がある。
 
 一応俺の専攻はシューティングゲームなわけで、クリアラー水準とはいえどリリースされるアーケードシューティングゲームはワンコインクリアしてみようという意図は持っている。田舎住まいの故に、プレイせずじまいの作品が幾らか発生するにしても、目の前にシューティングゲームがあるなら自分の目と手で感触を確かめてみる。
 
 シューティングゲームは年間リリース数が少ないし長年クリアラーをやっているからあまり時間がかからないからいいけど、しかしラノベやエロゲーやアニメはそうはいかない。メジャーかつ自分好みの作品を消費するだけでも質・量ともに大変な量だし、そもそも自分好みの作品がどこにあるのかを発見する事自体が一苦労だ。これまで、エロゲーやアニメは店舗巡りをしたり2ch関連スレを覗いたりしてどうにかやりくりしていたが、時間不足の最近ではそれも覚束なくなってきている。エロゲーもアニメも、手を出したらある程度の時間を費やさなければならない(早送りして観るわけにいかないから)だけに、地雷を踏みたくないと思うわけだけどこのままではまとめサイト脳になってしまいそうだ。否、既になりかかっている。
 
 ライトノベル分野はもっとひどい。もともと私はライトノベルを読んでいなかったので、ライトノベルを選択する嗅覚も体系も知らないゼロの状態から作品選びをせざるを得ない。どうやらラノベ界隈が最近ゴソゴソしているらしい、という噂話をネット上で聞いても、どこから手を出して良いのかさっぱり分からないのが現状だ。社会人となった今、よもや「ラノベ千冊乱読!」なんて暇は無い――そんな事をしたらアニメ・エロゲー・シューティング・コンシューマなどの諸分野を放棄するか、ニートにでもならなければならないだろう。
 
 そんなこんなで、今の俺はラノベ選択をノウハウのある数人に丸投げしてしまっている。いやそうせざるを得ない。ラノベ顧問に指定する人達の鑑識眼が確かであるという前提のもと、ラノベ選択は彼らが勧めるものを全面的に採用することにしてしまった。戦車部隊を運用したことの無い国が初めて戦車部隊を運用するにあたって軍事顧問団を招くように、私はネット上の信頼できる何人かをラノベ顧問として作品選びを丸投げすることにした。
 
 もちろん、ラノベ顧問達のオタク的見識・知性については俺なりに十分調査したつもりだ。コンテンツ選択を丸投げする以上、人選をミスると致命的なことになりかねない。自分の好みに近そうで、自分の視点も持ってそうで、経験と知識と見識の豊富な人物が望ましい。安定した頻度でラノベを推薦してくれるという条件も必要だろう。そしていったん一度人選したからには、暫時彼らを全面的に信頼してオススメ作品を消費し、安易には評価を変えない*1。なお、「作品選びを何人かの顧問にアウトソーシングする」ということは、嗜好や文化の面で彼らの影響を受けることに直結しているわけだけど、それは承知しているし、影響を受けても構わなそうな人をラノベ顧問認定しているから問題ない。むしろ、彼らの嗜好や文化を積極的に輸入するぐらいの気持ちでオススメ作品を分けていただく。嗜好や文化の被影響という点では、まとめサイトやwikiよりも個人からのほうが雑多な影響を受けやすいわけだけど、そのほうが好みだ。
 
 残念なことだけど、俺はこれからもラノベ作品選択を外部にアウトソーシングするほかないと思う。もしかすると、アニメ・コミック・家庭用ゲームに関しても段々そうなっていくのかもしれない。なぜなら、そうしなければそれぞれの分野にそれぞれある程度触れておくことが出来なくなってしまうからだ。シューティングゲームのように、リリースされる殆ど全ての作品を殆ど最後まで賞味出来るオタク趣味分野はもはや滅多に存在しない。だとすれば、複数のジャンルの作品を“満遍なく”渉猟するには、幾つかの分野については専門性を完全に諦め、(俺にとってのラノベ分野のように)外部に作品選択をアウトソーシングするしかないなぁと思ってしまう。私はシューティング専攻でありつつもオタク界隈のジェネラリストを目指して無駄な努力をする愚か者なので、ラノベは信頼する顧問団に作品を選んで貰うことにしようと思う。このやり方でキモになるのは、確かな鑑識眼を持っていて自分好みの作品を選択してくれる顧問の人選だ。人選を間違えなければ、アウトソーシングは間違いの少ない、大いなる省力化をもたらしてくれると思う。だが、もしも駄目な人をラノベ顧問なり何なりに任命したら、目も当てられないことになってしまうに違いない。オタクジェネラリストという無謀な夢を抱くからには、顧問選びの、つまり人なりオタなりを観る目を養わなければならない。
 
 いったん頼りにすると決めたラノベ顧問なりアニメ顧問なりは宝物だ。オタク趣味遂行においても、人が石垣であることにはかわりない。佳い作品を教えてくれる人達との縁やブックマークは大切にしようと思う。
 

*1:何年かに一回ぐらいは見直せばいいかな?

或る田舎オタの、分裂ハルヒに関する憂鬱

 
 当直だの何だので先延ばしになっていた分裂ハルヒの憂鬱。自業自得ですが。
 
 発売からすでに三日経過しているのでなんとなく嫌な予感がしていたけれど、実際に本屋を回ってみるとなかなか絶望的な光景が広がっていた。私の通勤エリアは、国道沿いにジャパニーズポストモダンが広がる、ツタヤでジャスコでしまむらな、そういう地域で、住んでいるのは昭和が取り残された古い集落。どちらの本屋にも「分裂ハルヒ」が売ってない。
 

・書店1
 ○SUTAYA。無い。ハルヒは前のやつが計三冊ほど。
 
・書店2
 これまたビデオレンタル屋系列。一冊だけ分裂があったけど、相当立ち読みされたらしく、表紙があまりにもしわくちゃになって、ページが開いていた。さすがにこれはパスしようと思って次の本屋に。
 
・書店3
 一般書店。ここは「そっち系統の」眼鏡のおねえさんが勤めているので期待度大。コバルト文庫の取り揃えが特に素晴らしいんだが、惜しいことに分裂ハルヒは売ってない。旧巻は全部揃っているし、いぬかみっ!やシャナもちゃんと揃っているんだけど、数は入荷しなかったってことだろうな。逆に言えば、地元でラノベをきちんと読んでいる人は、速やかに購入しているとも推測される。あの眼鏡おねえさんが全く入荷しなかったとはとても思えないから、絶対ある程度は入荷している筈。
 
 →国道沿いは壊滅的だったので諦めて住処の昭和集落へ。もうだめぽ。
 
・書店4
 いつ潰れるのか分からない書店4にトボトボと訪問。日焼けしたYAWARA!のポスターが哀愁を誘う。ラノベコーナーラノベコーナー…無い。驚いたことに角川スニーカー文庫のガンダムSEEDを普通の角川文庫のコーナーに発見した。どうやら、ラノベという分類が無いらしい。
 
・書店5
 最後の望みをかけて、書店5へ。昭和テイスト漂う、ごちゃごちゃとした一般書店だがライトノベルとコミックがかなり充実しているので期待度大。お、狼と香辛料が平積みしてあり、ピンクの蛍光ペンで“オススメ”と。しかし残念ながら分裂ハルヒは売り切れていた。ここも多分、初日にはちゃんとある程度の数を入荷して、「わかっている人達」は初日にしっかりおさえているんだろう、と思う。
 
 
 …都会と違ってちゃんと初日におさえないと、「わかっているお店」でもやっぱり駄目ですね田舎は。諦めてAmazonで買うことにした。分裂ハルヒをAmazonで注文というのも大仰な話だけど、無いものは無いんだから諦めるしかない。ただしこの場合、初日に是が非でも買おうという気概を持っていない自分が悪い。自業自得だ、ちゃんとチェックして予約しておかないと。地方のオタなんだから。
 

鰹出汁とウォッカ

 
 久しぶりに、鰹・生椎茸・大葉・貝割れ大根のパスタをつくって良い気分。生椎茸は椎茸臭さが強くないので、鰹の風味が負けちゃうこともなくおいしく頂くことが出来た。
 
 残った鰹出汁を見つめているうちに、なんとなくウォッカを混ぜたくなってきた。おお、おいしいじゃないか。ブルショットの日本版?さすが、プレーンなウォッカ万歳。これ、鰹出汁ウォッカだけでご飯三杯はいけそうだぞ。つまみ不要、というかこの混合物自体がつまみのようだ。カクテル、というと甘いモノやら果汁やらを混ぜることが多いけれど、なるほど鰹出汁でもおいしくいただける。
 
 ウォッカ持っている人は、瞞されたと思ってチャレンジを。おつまみがなくてひもじい時には良いかも。白葱をマドラー代わりにしてみたら、なかなか面白いことに。