シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

 
 簡潔だが力強い定義を発見した。
モテとは - ARTIFACT@ハテナ系
 

自分の持つコミュニケーションリソースを最大限に運用し、かつ最適な分配ができる人

 
 なるほど、確かにこれはかなり同意できる。私はコミュニケーションスキル/スペックの高低にはしばしば言及するが、「モテ」という言葉は滅多に使わない。だけど仮に「モテ」を定義づけるなら、私も上記のような人物or能力を連想しそうである。万全を期するならここに「各種コミュニケーションリソースの決定的な欠落がみられず」という但し書きをつけたくなるが、そうしたらそうしたで「では決定的欠落とは?」という難しすぎて終わりの無い疑問にぶちあたるので、やっぱりつけないほうがいいかもしれない。
 
 kanoseさんの定義する「モテ」に、「最適な分配ができる人」という言葉が挿入されている所に注目したい。この定義のモテには「自分の最適を考えてそれを選択できる能力」が含意されている。よって、自分の最適が何かがわからないまま笑顔をばら撒くしか能の無い八方美人や、駄目だと思いながらも本能に引きずられるまま異性にくっついている人、等は「モテ」に含まれないことになる。たまたま顔面の形態がラッキーだっただけで、判断力も自律性も無い浮き草さんはモテとは呼べないということか。
 
 しかしこの定義によって、「女性経験の数」「どれだけ相手に不快な感情を与えないか」というモノサシでは「大してモテない」とされそうだけど、実は魅力の塊だったりする人達を、「モテ」とみなすことが可能になる。また、第一印象の異性ウケはよくてもすぐに煙たがられるような人を「モテにあらず」とみなすこともできる。加えて、「異性に興味が無いからリソースを全く割かない事を能動的に選択し、自分の専門界隈や仲間内での適応に特化した個人」も「モテ」に含まれ得るというのがなんかいい*1
 
 その人にとってのコミュニケーション最適分配を最効率で行っている各分野のカリスマ・人気者達も、kanoseさんの定義する「モテ」には十分含まれてくる。従来の「モテ」とはちょっと違うし、「人気者」とも必ずしもイコールではないけれど、どこか大人っぽい自律性(それとも意志の志向性?)が感じられる「モテ」の定義、これはこれで興味深い。もちろん当人に「あなたはモテな人ですね」とは声をかけられないし失礼っぽいが、心のなかで「ああこの人はモテだね」と呟くにはなかなかよさげかな。

*1:あくまで異性、という視点に拘らなければこれはこれでアリでしょ