シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

絶対に恋愛成就したい人に“恋愛常備軍”の勧め

 
 男女交際の始まりにおいて、あなたのことを対象異性側がろくに知らない・ろくに知りようもない状態のままでは非常に厳しいということを好かれる女子の心情も考えてあげてくださいよ - シロクマの屑籠では書いた。疎遠な男性が急に態度を豹変させてアプローチしてきたのでは、女子の側も警戒心を持ちやすく、好意を持て余してしまいがちである。こうした問題を緩和し、意中の女子とお近づきになりやすくするにはどうすれば良いのか。今回は、そういった問題に対する具体的なsolutionをひとつ呈示してみる。
 

惚れる前から、出会う前から前哨戦は始まってるんだ。制空権を確保しろ!

 ある日、クラスメートの誰かを好きになり、その日からがっついてアプローチするなどというのは下策も下策、そんなことではドン引きされるのがオチである。引かれないようにするには、自分自身について女の子側にある程度知ってもらう必要があるし、好ましい噂なり情報なりを耳に入れとくことが望ましい。陸戦において、事前に情報戦なり制空戦(航空優勢)なりを制しておくこと・長い時間をかけて準備しておくことが戦局を有利にするのと同様、惚れた女子にアプローチするにあたって、事前に情報戦なり“空気”なりを制し、入念な準備のもとにアタックしたほうが良い結果に繋がりやすい、と私は考える。未熟な者が精神論だけで頑張ってみたところで、自己満足なバンザイアタックに終わるのがオチである。私なら、男女交際においても技術・情報・物量・事前準備などを重視する。
 
【1.日頃の行いから気をつけよう】

 クラス・サークル・職場において、日頃のあなたの行いはしっかりしているだろうか。悪行祟って悪い噂が立っていたり、良くない烙印を押されてはいないだろうか。もしもあなたが愛想の悪い振る舞いに終始していたり、人当たりの悪い行動を繰り返していた場合、あなたの所属するコミュニティにおいてあなたの評判は良くないものになってしまうだろう。そしてあなたに関するコミュニティ内の既存の評判・評価というのは、あなたが惚れた女子が最初期に入手するであろう情報でもあるのだ。あなたが惚れる前段階から既に聞き知っていて、最悪、「あの人はどうやら駄目な人らしい」という偏見の芽すら抱えているかもしれない。
 
 こうした問題を避けるには、日頃の行いがモノを言うことになる。モテる必要は無いにせよ、「ろくでなし」とか「自分の事しか考えてない」とか「空気みたく存在感のない人」と言われる事態は全力で回避しなければならない。服装や振る舞いに関しても、やたらお洒落である必要は無いにせよ、エチケットには気をつけておいたほうが良い。「惚れてから慌てて整えた」ところで、日頃の評価はすぐには払拭しにくい。
 
【2.コミュニティのなかで一定の評価を確立出来ればなお良い】

 八方美人になる必要は無いし、全ての人に高く評価される必要もないにせよ、コミュニティのなかで空気人間にならずに一定の評価なり立場なりを確保することは、惚れた女の子が突然現れた時にも幾らか役に立つだろう。ムードメーカーであれ、相談役であれ、ブレインであれ、評価なり立場なりができあがっている人は、惚れた相手から「○○をやってる人」という好ましいor最低でもニュートラルな事前評価を得る機会を得られる。最初が空気人間からスタートするのと、何らかの明確な役割なり評価なりがある段階からスタートするのでは、女の子の心象構成も随分と変わってくる点に着目しよう*1。評価される土台を有していてそれをきっちり認識してもらっている人は、ある日突然誰かに惚れたときに“わかりやすく呈示できるモノ”“既に承知してもらっているモノ”が多い分だけアドバンテージを獲得していると言えるだろう。まして、惚れた相手とコミュニティなり職場なりを十分共有しているなら、立場を通して女の子にコミットする機会も得やすいときている。いちいち話題を探さなくてもお喋りしやすいし。
 
 「お前は椅子取りゲームに勝てというのか!」と憤慨する人もいるかもしれない。その通り、あなたは椅子を取ったほうがいい。なければ新しい椅子を創ればいいだけの話だ。コミュニティのなかで何の立場も評価も有さない男は、そうでない男に比べて明確に不利だと私は思う。出来るだけ肯定的な立場なり評価なりを確保したうえで“戦”に挑め。
 
【3.恋してない時も女の子に優しく】

 発情してから特定の女の子にだけ気を遣ったところで、下心丸出しのケダモノ扱いされるのが関の山。常日頃、クラスなりコミュニティの女の子達に対して冷淡なあなたが、ある日を境に特定の異性にやたら優しくしたところで、どうやって“誠意”とやらを信ずれば良いというのか?そんなのは(女の子の視点からすれば)絶対に無理である。惚れられる側の女の子は、あなたが普段女の子全般に対して“どうでもいい”“面倒臭ぇ〜”という態度をとっている履歴を既に知っているか、(他の女の子を通して)いずれ知ることになるのである。いや言葉で知るというよりも、女の子グループ内のあなたに対する評価が、彼女にも伝染するのである。日頃の女の子達から悪い評価を集めている人は、好きになった異性にもそれらの悪しき評価が伝染することを覚悟しておいたほうがいい。電波感染なのか空気感染なのかは私もよく知らないが、とにかく伝染るんですよ、あれは。
 
 逆に言えば、あなたが普段から女子に対して暖かい対応なり気配りなりをしているなら、それもまた惚れられる側の女の子に伝染する可能性がある、とも言える。恋が始まってゾッコンな女の子だけに尻尾を振ったって無駄無駄。今あなたとコミュニティを共にしている、好きというわけでもない女の子とのやりとりを通して既に恋愛成就の土台は形成されはじめているのだ、恋が始まってもいないうちから!
 
【4.いきなり恰好つけても優しくしても浮いてしまうだけです】

 加えて、“ある日を境にいきなり恰好つけたり優しくしたりしてもサマになりっこない”という問題を視野にいれなければならない。普段はろくすっぽ愛想の悪い人が突然愛想を良くしたところで、表情の作り方にぎこちなさが漂うのは無理もないことである。色気づいて慌てて服装をお洒落にしようとしても、服装を運用するノウハウがなければ生かし切れる筈が無い。優しさを呈示しようとしても気持ちを読もうとしても、普段そういうことをやってない人が巧くいくわけがない。
 
 普段鍛えていない人がいきなり剣闘試合をやってもちゃんと戦えないのと同じく、何の準備もない人がいきなり恰好つけたり、お洒落になったり、豊かな表情をつくったりしようとしても駄目なのだ。そういう行動も、常日頃から鍛えている人とそうでない人には大きな差が生じることは承知しておかなければなるまい。
 

戦時と平時を区別するのは卒業しよう。恋愛常備軍をあなたは用意しなければならない。

 ここまで読めばもうお気づきだろう。
 恋が始まってからよっこらせと重い腰をあげたところで手遅れなのである。間抜けなあなたは、惚れ始めてからようやく女の子の振るまいや姿を熱心に眺めはじめる(それも、恋という名の色眼鏡をかけて!)かもしれないが、聡い女子の側はというと惚れる以前からのあなたの評価や振る舞いをも出来るだけ視野におさめて判断する。少なくともそうしようと全力を尽くす。
 
 圧倒的な魅力を持っている例外的な人物や、ナンパや合コンのような短期市場決戦ならともかく、日常生活や日常コミュニティのなかで芽生える恋に関する限りにおいては、普段の行いをおざなりにしている人は膨大なディスアドバンテージのもとで恋愛成就にチャレンジする羽目になるのである。逆に、普段の行いから“制空権を確保している人”は、ある日誰かに惚れてしまったとしても、既存の優位性を存分に生かして立ち振る舞うことが可能である。恋愛が始まる前から既に戦いは始まっている!惚れられる女の子は「恋に落ちる前のあなたの言動」や「日頃のあなたに関する評価」や「色んな人に対する態度」に十分敏感な筈で、そこら辺をお粗末にしている男性には不審の目を向けやすい、と覚悟しなければならない。
 
 コミュニティ内の恋愛に関する限り、“有事に際して慌てて動員をかける”では駄目だ。それでは恋が始まってしまった時点で大きく出遅れてしまう。だとしたらどうすれば良いのか?あなたは恋愛常備軍とでも言うべき日常的な備えを持っておくことが好ましい、と私は考える。“有事と平時”を切り替えているようでは、現代恋愛戦はいかにも苦しい。
 
 第一に、既存の評価の問題。
 あなたが惚れ始める前段階も含めて、あなたは既に評価されはじめている。あなたが何者なのかが検討されている。だとしたら、自分自身が惚れる前から、常日頃から自らの行動を律しておくことが戦局を有利に影響することを理解しなけばならない。また、人脈による有利不利・立場による有利不利といったものも、恋が始まる前に規定されると心得なければならない。
 
 第二に、恋の突然性の問題。
 いつ自分が恋に落ちるのかを正確に予報することは殆ど不可能である。恋なるものは、何月何日に予定調和的にやってくるものではない。よって、恋愛に対して常に備えを持っている人以外は、常に不意打ちを食らうことになり、初動が遅れたり既存の評価がズタズタになっていたりすることを余儀なくされるのだ。
 
 第三に、習熟性の問題。
 人に優しくすることも、女の子に嫌われないような恰好になることも、一朝一夕に出来るものではなく、日頃の習熟性がモノを言うことを忘れてはならない。好きな女の子に恰好つけようと思っても、面倒くさいと言って普段そういう事をサボっている人には厳しいのである。
 
 こうした諸問題を克服するには、「いつでも恋愛可能なコンディション」を整えておくしかない、と私は考える。特定の誰かを好きになってから慌ててコンディションを作り始めるのではなく、特定の誰かをいつ好きになっても構わないようにコンディションを日頃から準備しておこう。恋がいつ訪れても速やかにベストを尽くせるように、惚れた女の子に最善を尽くせるように、日々鍛錬と準備を怠るな。あなたの恋愛常備軍を常に精鋭にしておき、たとえ振られるにせよ最善のコンディションで戦いに臨むことを推奨する。
 
 勿論、これはとても面倒くさくて手間のかかる恋愛ドクトリンである。日頃からコミュニケーションに大きなリソースを費やすことを避けられない*2。しかし、「次の恋愛こそは悔いなく全力で戦いたい」と誓った失恋したての人なら、涙を拭いて翌日から恋愛常備軍の再建を決意できることだろう。今回は制空権を欠いていた人は、次回は制空権を確保して恋に臨めばいい。今回は準備不足で慌てた挙げ句に転んだ人は、入念に準備された常備軍を持って恋愛に臨めばいい。以前はディスアドバンテージとして降りかかった災難も、事前に十分な備えを持っている人ならばアドバンテージに転ずることが可能になる。ひょっとしたら、いつものあなたは“準備運動もしないまま恋のプールに飛び込む愚行”を繰り返していたが故に振られていたのかもしれない。少なくとも失恋確率を無駄に高くしていたのかもしれない。だがそういった問題を恋愛常備軍は解決してくれるのである。現時点の最高の装備、最高の練度、最高の戦場、最高の情報のもとで戦いに挑め。恋愛常備軍の設立と洗練は、要領やらルックスやらの多少の優劣などいとも簡単にひっくり返してしまうと私は確信する。
 
 私個人としては、恋愛に苦手意識を持っていて、それでも真剣に全力で遂行したいというのなら、惚れる前からちゃんと備えるのは当然かつ合理的な選択だと思うし、それもやらずに恋が芽生えてから動き始めたところで「全力を尽くしたとは言えない」とも思う。惚れてからノロノロ動き始めるなど「ヌルすぎて話にならない」。本気で恋愛したい・本当に全力を尽くしたいと思っているなら、あなたは恋に落ちていない段階から既に全力を尽くすべきなのだ…それも今すぐ!*3
 

*1:明確に悪い役割なり評価なりを掴んだ状態からスタートするのは、空気人間からのスタートよりも悲惨…と言いたいところだが、それがまた違ったりするから分からない。いじめられっ子はともかく、少数派であるだけでは必ずしもどうにもならないとは限らない。少数派であれ、そのなかでしっかりと役割と評価を担っている限りにおいては、巧くすると女の子のツボにはまる可能性は残される。対して、空気人間には女の子の琴線に触れるろくなチャンスが与えられないのだ!

*2:なお、意識的にやらなくても天然にモテる人はモテるわけが、彼ら天然モテの行動を観察してみると、無意識のうちにこれらの条件を大抵は満たしていることに気付く。彼らの多くは、日頃悪い噂が少なく、女の子にも友人にも仲良く接し、エチケットや表情においても一定のラインを下回らないような条件をクリアしていたりするので、結果として恋愛常備軍を意識してやっている人と同じようなアドバンテージをキープしちゃったりしているのだ。しかも天然の故に「努力してやっているわけではない」ときている。モテますよそりゃ。

*3:そこら辺を怠って敗れたとしても俺は知らん!まして、敗れた後に戦訓を汲もうとしないならもっと知らん!