シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

緒方九段へのほのかな憧れ

  
 僕は『ヒカルの碁』緒方九段に憧れているらしい。憧れるからこそ、以下のサイトの解説にはシビれてしまう。
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 僕よりずっと格好良くて、だけど人間的な弱さや汚さをかいま見せることのある緒方九段。格好いい車に乗って、塔矢坊やに「寿司でも食いに行くか」と語りかけ、愛人宅から出勤…。ヒールを愛するオタオタした僕にとって、こんなに格好良いキャラクターはあまりいない(アミバ様やムスカ様と同じぐらい、という意味である)。僕はステロタイプなライバルたる拳王なんかよりも、人間らしい弱さや汚さの混じったサウザーやマ・クベのようなキャラクターを好む。必死に冷静さを装いつつも、冷酷なペルソナの下には激しい感情が渦巻いているという彼らの姿は、視る私に強い感情移入を迫ってくる。無論、緒方九段については尚更である。しかも九段は格好いい。イケメンで、碁が強く、策士で、我が強く、女付きときている。こんな男になりたい、こんな風になりたいetc…。緒方九段は、そんな欲望を僕に惹起させてくれた。そして今でも緒方九段に憧れている。ああ、あんな31歳になれたらいいのに、と。
 
 第四〜第五世代オタク達が二十代半ばを迎え、本格的な論戦に参加してくる時(それってもうまもなくだよね)、私はそれを迎撃する為に全力を尽くしたい。それにあたって、私は以下の台詞を用いて自分自身を鼓舞する。そんな能力がなくとも、私は自分を信じて精一杯戦うしかないのだから。
 
 「斉藤環先生。オタク界に新しい波がきます。予感です。もうすぐ来ますよ、新しいオタク論者達の波が。その時彼らを迎え撃つのは私でありたいのです。“日本一オタクに詳しい精神科医”としてね。」 無理!無理だってシロクマ君!
 
 僕はまだまだ斉藤先生に劣る。医学博士も多分とれないだろう、そんな余裕は無い。だけど、日本一オタク界隈に詳しい精神科医ではありたい。いや、あってみせる。進化生物学という21世紀に伸びそうな学問にこれからは力を入れよう。とにかくパワーを得なければ自分は何も出来ない。そうでなければ、ラカニアンの斉藤先生の影だに踏めないに違いない。本当に追いつけるかどうかはともかく、僕は僕の戦いをやるしかない。どうか緒方九段、僕に力を!
 

立科山大災害

 
 遙か遠い昔に愛していた人の面影を、こないだ発見した。彼女も私に気付いている素振りを見せていた。交差点に入るまでの一瞬、私の車と彼女の車は縦並びになっていた。ミラー越しに覗く私と、ミラー越しにこちらを覗う彼女。ややあって、彼女は左折し、私は直進した。彼女は私を睨まなかったが、困った表情をしていた。私は…どんな表情をしていたのだろうか。それは分からない。永遠に分からない。ただ、彼女が今も元気で生きている事には心から感謝した。仏に、神に、運命に感謝した。どうかいつまでも元気でいて欲しい。私のような糞の事は忘れたっていいから、どうか健やかであって欲しいと願う。ああいう失敗は、あの時あの感触だけで十分だ。もう二度と、過ちを繰り返すわけにはいかない。私は、私は、その為なら結婚だっていとわない。
 

交尾と(ある種の)趣味恋愛

 
 倫理感の欠如した男性は、沢山の女性に発情することが出来るし、実際に交尾に至る頻度も高くなる。だが、彼らはある種の趣味恋愛を楽しむ素養を決定的に欠いている。

 倫理観の豊富な男性は、自然な性欲を歪めてしまうリスクを負い、交尾に至るノウハウが欠けてしまうリスクを負う。だが、彼らはある種の趣味恋愛を楽しむ機会を掴む。