シロクマの屑籠

はてな村から引っ越してきた精神科医シロクマ(熊代亨)のブログです。

双極性障害のtwitterユーザーにとってのtwilogの価値

 
 インターネット上では、あれこれ精神疾患を名乗っているアカウントを見かけるし、精神疾患についての話題にもよく遭遇する。そのこと自体は不思議ではないが、主治医には内緒で夜遅くまでインターネットに耽っている自称・双極性障害や自称・うつ病などのアカウントなどは、なんとも不健康で治療の妨げになっているのでは……と懸念せずにはいられない。
 
 精神疾患にかかっていない人さえ、生活リズムは安定しているにこしたことはない。まして、種々の精神疾患に罹っている場合は、睡眠不足や生活リズムの乱れが症状悪化に直結してしまいやすい。だから一般に精神科医は、患者さんに「睡眠を軽視していけませんか?」「生活リズムは大丈夫ですか?」と声をかける。
 
 

ネットライフログとしてtwilogを利用する

 
 もちろん、「精神疾患に罹っているからインターネットは禁止」というご時世でもあるまい。ある程度はやってもいいし、年に数回程度ぐらいなら、少し遅い時間までPCやスマホに向かわざるを得ない日もあるだろう。
 
 だが、睡眠や生活リズムはメンタルヘルスの重要な一因子で、これが駄目だと病気は不安定になる。逆に、これが安定するだけでも随分マシになる。世の中には「対人関係-社会リズム療法*1という治療法もある。ここまでやれる精神科医はあまりいないが、生活リズムを整えるための注意喚起はどこの精神科医でもやっているし、自分で気を付けることだってできる。起床時間、活動時間、就寝時間をおおざっぱに書いた表やグラフをつくるだけでもかなり参考になる。
 
 で、双極性障害のtwitterユーザーにおすすめしたいのはtwilogだ。
 
 
Twilog - Twitterのつぶやきをブログ形式で保存
 
 
 twilogは、twitterの投稿時間が記録される。だからtwitterをいつもいじっている人の場合、twilogがそのままライフログとして機能する。夜更かししてtwitterを投稿してしまうタイプの人は、これで自分の行動傾向がはっきりわかるだろう。そのこと自体が、夜間にtwitterをやることの抑止力にもなるかもしれない。
 
 治療に際しても、twilogの記録をプリントアウトして主治医のところに持っていけば、有力な情報源になる。表にしてまとめて、ときどき提出するといいだろう。
 
 双極性障害は、社会生命を脅かす危険な病気で、自殺率も高い。だから双極性障害と診断されている人は、生活リズムや睡眠に人一倍気を付け、テンションがなるべく安定するよう努めるのが望ましいし、自分自身の精神と身体のコンディションをモニターする手段に長けておいたほうがいい。その一環としてtwilogをときどき振り返り、ときに主治医に確認してもらうことは、生活安定、ひいては生活向上に寄与するものだと思う。
 
 twilogは簡単に導入できるサービスなので、とりあえずアカウント登録して放置しておくだけでも良いかもしれない。普段は休眠させておき、なんとなくうまくいかない・生活が辛いという時に覗いてみると「実は疲れている時ほど夜遅くまでtwitterをやっている自分自身」に気付いて反省できるするかもしれない。
 
 twitterもtwilogも、ユーザーの使い方次第で毒にも薬にもなる。つい、夜遅くまでtwitterをいじってしまう人はご検討を。
 

*1:注:リンク先はpdf