昨日、小島アジコさん(id:orangestar)から「本が10冊売れたらジェガンが一体買えますね!」と応援の言葉を頂きました。ありがとうございます。
しかしですね、
シロクマせんせい(id:p_shirokuma)におきましてはこの本の売り上げで、是非大型ジェガンタイプのプラモデルを買っていただきたい。
http://d.hatena.ne.jp/orangestar/20121107/1352281062HGUC 1/144 RGM-89S スタークジェガン (機動戦士ガンダムUC)
- 出版社/メーカー: バンダイ
- 発売日: 2010/02/20
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なんでスタークジェガンなんだよ!!!!1
スタークジェガンなんて、量産型モビルスーツの出来損ないみたいなもんじゃないですか。そりゃ私だって『ガンダムUC』のクシャトリヤvsスタークジェガンは興奮しましたし、核ミサイル積んだプロトタイプの、あのジェガンに無理矢理パーツを追加しました的な無骨なデザインも嫌いじゃありません。
でも、ジェガンって言ったらこれでしょう!
HGUC 1/144 RGM-89 ジェガン (機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)
- 出版社/メーカー: バンダイ
- 発売日: 2009/08/07
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どうですか!
この、フォルム!
すらりとしたボディに、ガンダムMkIIを連想させるバーニアスラスター。ところどころ脆弱そうな装甲、そして腰部グレネードランチャー&シールド付属のミサイルランチャー。ビーム兵器メインの量産機ながら、実体弾をそれなりに装備しているのは嬉しいところです。しかもジムIIIほどゴテゴテしすぎていない!
それと、ジェガンのカラーリングっていいですよね。もともとジム系って、白を基調にした保安目的っぽい色していますけど、ジムやジムIIは悪い意味でガンダムのパクリっぽさがありました。けれどもジェガンはガンダム系とは一線を画した、ライトグリーンっぽい色をしています。
ここで、「ネモもいい色しているよ」と答える人がいるかもしれない。けれども、あれは戦闘用モビルスーツっぽ過ぎる色合いとデザインなので、私的にはピンと来ないんです。
MG 1/100 MSA-003 ネモ (機動戦士Zガンダム)
- 出版社/メーカー: バンダイ
- 発売日: 2006/02/11
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こちらがネモです。ほら、なんだか筋肉達磨っぽいデザインで、「いかにも戦闘用」って感じじゃないですか。
その点、ジェガンのほうがスラリとしている。リ・ガズィもそうですが、『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』の連邦軍の脇役モビルスーツは、スリムな感じがたまりません。あの、機能的なのかそうでないのか分からないスリム感!
ジェガンやリ・ガズィみたいな、Zガンダムに通じるようなスリムなスタイルの連邦モビルスーツって、他にあまりいないんじゃないでしょうか。これがジオン系のモビルスーツになると、もう少し流線型のデザインになってしまうし、ただのジム系は凡庸すぎて美しさを欠き過ぎている。『ガンダムUC』に登場したジェスタやアンクシャも、やけにゴテゴテしているし、リゼルに至っては、ZZガンダムの脚とメタスのフレームをくっつけてしまって、もうジム系の面影が残っていません。
HGUC 1/144 RGZ-95 リゼル (機動戦士ガンダムUC)
- 出版社/メーカー: バンダイ
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バイアラン・カスタムがティターンズのMSを合成したキメラなら、リゼルはエウーゴのMSを合成したキメラ、といったところでしょうか。これはこれで格好いいというのはわかりますが。でも、こんなのジェガンじゃない!
俺様が選ぶジェガン名場面ベスト5
そんなスリムで華奢なジェガンは、劇中、さまざまな名場面をみせてくれました。以下に、私の好きなシーンを五つ紹介します。
1.空からジェガンが降って来る
『ガンダムF91』は、ジェガンが大量に登場して、ゴミクズのように撃破されていく作品ですが、文化祭をやっている学校にいきなり空から降って来るジェガンはインパクトがありました。『天空の城ラピュタ』では空から女の子が降ってきましたが、富野ガンダムでは空からジェガンが降ってくるのです!もちろん、下敷きになった人はペシャンコ。平和な学園生活を、文字通り押しつぶし、「さあこれから戦争が始まるんだぞ」感を盛り上げてくれます。
このシーンのジェガン部隊は、クロスボーンのモビルスーツに首を蹴り飛ばされたり、学校に尻餅つきながらビームライフルをぎこちなく動かしたり(まるで錆びた人形みたいだ!)、いいところがありません*1。素晴らしいですね!
2.頭部バルカン砲を撃ちまくるジェガン
『ガンダムUC』第一話冒頭、強化人間の乗ったクシャトリヤにジェガン×2とスタークジェガンが戦いを挑むシーン。これも素晴らしい。最初にファンネルの餌食になるジェガンもなかなかですが、見所は、二機目のジェガンが頭部バルカン砲でファンネルを迎撃しようとするシーンです。曳光弾の照り返しを受けて輝くジェガンのフォルムがたまらなく美しく、私はこのシーン観て「よし、ガンダムUC、観なければ」と思いました。
ジェガンが頭部バルカン砲をこれほど美しく、これほど長時間発砲しているシーンって他にないんじゃないでしょうか*2。結局ファンネルには歯が立たず爆発四散する姿も良かった。
3.サザビーを迎撃するジェガン
そんなジェガンも、ときには凛々しく描かれることがあります。『逆襲のシャア』の劇中、旗艦ラー・カイラムにシャアの乗ったサザビーが襲い掛かるシーンがありますが、このとき、直掩のジェガン部隊がとてもいい仕事をしていました。
シャアvs一般兵。サザビーvsジェガン。戦いの結果は火を見るよりも明らかです。迎撃に向かったジェガン隊は、なすすべもなく撃破されていきます。ジェガン部隊のパイロット達も、シャアを相手に自分達では歯が立たないとはわかっていたでしょう。しかし、このジェガン部隊が命を賭けて時間を稼いだおかげで、ラー・カイラムは撃沈を免れました。
4.一機のモビルスーツに三機がかりで攻撃→退散するジェガン
地球連邦軍は腐っていてもパイロットは腐っていない――そんな『逆襲のシャア』のジェガンに対し、『ガンダムF91』のジェガンパイロットは、あまり勇敢には描かれていません。
それを象徴していたシーンは、たった一機のクロスボーン・バンガードのモビルスーツにうろたえ、三機がかりで攻撃した挙句、民間人に迷惑をかけながら逃走したジェガン隊です。勇敢なジェガンもいいけど、ぶざまなジェガンもいいですね!
また、このシーンは、三機のジェガンが頭部バルカン砲・グレネードランチャー・ビームライフルを惜しげもなく繰り出していてなかなか壮観です。地球連邦軍の、ただの量産型モビルスーツが、思うさま火力を叩きつけるシーンは他にはあまり無いのではないでしょうか。しかも、そこまでやっても撃破できない!
「ああ、ジェガンはもう何をやっても駄目なモビルスーツなんだ」という事実を、これでもかと見せつけるシーンですが、私は観ていてゾクゾクします。
5.「この、大型ジェガンタイプでは駄目だ!」
最後はやっぱりこれでしょう。『ガンダムF91』の劇中、鉱山コロニーのなかへと退却するジェガンパイロットの悲痛な叫び。ジム贔屓・ジェガン贔屓の人でなくても、「この、大型ジェガンタイプでは駄目だ!」という台詞を記憶している人はかなり多いのでは。
と同時に、このジェガンパイロットの台詞が「これからは小型核融合炉を搭載した新しいモビルスーツの時代です」という説明にもなっていました。ジェガンは三十年以上使われた傑作機でしたが、もう、時代は次のフェーズに移っていたと。
このシーンは、ぶざまに尻餅をつくジェガンや、炎上するG-キャノンの姿*3もみられ、地球連邦軍の来し方行く末に思いを馳せるにはぴったり。諸行無常!
贔屓のモビルスーツを讃えるとスッキリしますね!
こうして振り返ってみると、ジェガンの歴史、ひいてはジム系モビルスーツの歴史は、地球連邦軍の栄枯盛衰を象徴しているようにもみえます。いやいや、地球連邦軍の歴史の象徴といえば、影の主役・サラミス級宇宙巡洋艦こそが相応しいような気もしますが。
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それにしても、贔屓のモビルスーツを讃えるのはスッキリしますね!機会があれば、サラミス級宇宙巡洋艦も讃えてみたいと思います。
[関連]:ジェガン - Wikipedia
[関連]:ああ、ジェガン! - Togetterまとめ