シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

夏物バーゲンのワゴン棚ぐらいの商品なら、しまむらで済ませていいんじゃないか?

 
 お盆といえば実家帰り。実家帰りといえば『しまむら』。実家の近くには立派な『ファッションセンターしまむら』が建っているうえに、しまむら水先案内人とも言うべき妹も一緒にいるので、降りしきる雨のなか、しまむらでアイテム探しを楽しんだ。
 
 都心への進出も果たしたというしまむら。安い安いと馬鹿にしてはいけない。確かに安価だし、襟元の裁断などをみると、造りに不安を感じる商品も見受けられないわけではない。しかし、ついこないだまで丸井やパルコでやっていた夏物バーゲンの際の、ワゴンのなかに散らかっていた商品と比べて、どれだけ“質が悪い”と言いきれるだろうか?もし、丸井やパルコのワゴン棚で引っかき回された商品群のなかに、しまむらの商品のなかで良さそうなものを2,3点コッソリ混ぜてあったら、ちゃんと気づけるだろうか?意外と難しいのではないか?
 
 しまむらは、レディスに比べると今でもメンズはかなり厳しいとは思うけれども、それでもストライプの商品やポロシャツなどのなかには、大手セレクトショップや丸井のバーゲンに登場してもおかしくない商品が案外と見受けられた。それも、700円とか1000円という価格帯で、である。そう思うと、案外、メンズであってもしまむらの商品に目を通しておくにこした事はない、という選択肢も出てくるかもしれない。例えば地方在住で、自転車で行ける距離にしまむらが建っている場合などは、わざわざ電車に揺られて街の丸井やパルコに出てバーゲンセールを漁るぐらいなら、その層の商品はしまむらで済ませてしまう、という手もあるのではないか。もちろんこれは、パルコや丸井のバーゲンワゴン棚に相当するような商品を買うなら、という話で、それ以上の水準の服を買う場合や、洗濯耐性の高い服を選びたい場合はこの限りでは無い。ただ、安価な価格相応の商品で済ませたい、と思った場合には、しまむらは捨てたものじゃないのではないか。お洒落を追求するのではなく、あくまで他人にあれこれ言われない服飾を整備することだけを目的に服を買いに行くなら、しまむらはパルコや丸井のバーゲンワゴン棚よりも安価に(それも年中)買いそろえやすい場所、なのかもしれない。
 
 ただし、注意点も多そうだ。
 

  • それでもやっぱりメンズのほうが弱いとは思う。レディスなら、より広い活用法がある
  • しまむらをユニクロや無印で代用することは出来ない。逆もまた然り。安い価格帯でも使い分けははっきり意識する
  • しまむらメンズは、三十代には難しい。十代〜二十代前半が中心、逆に突き抜けて四十代以降もアリかもしれないが、三十代前後のための商品はかなり弱いように見受けられる
  • 洗濯耐性が絶望的に弱い商品がときに混じっている。これは値段相応と割り切らなければならない
    • 洗濯耐性に目を向けるなら、しまむらよりもユニクロ。例えばオタク趣味に忙しくて服屋に行く暇すら惜しいという人で、洗濯耐性が高くて安価な商品を、という話になるなら、しまむらは外してユニクロにしたほうがマシだとは思う。ヘビーローテーションのアイテムを探すには、しまむらは明らかに不向き。
  • 一品一品の耐久度の関係もあるので、ある程度レパートリーを揃え、定期的に買い換える気持ちが必要。
  • しまむらだけで目を肥やすのはやはり難しい。あくまでいろんな服をいろんなお店でみたうえで、一選択肢としてしまむらも楽しむ
  • 中高生向けの商品に、うっかり手を出さないように!

 
 一張羅を買おうとか、目を肥やそうとか、自分の趣味趣向を形作っていこうというには、しまむらは不向きだろう。けれども、従来からの圧倒的な安さと、最近の企業努力のお陰で、レディスに比べて層の薄いメンズですら、少しずつ使える部分は出てきていると思う。少なくともバーゲンセール中の丸井やパルコや大手セレクトショップの商品に相当するような服であれば、ちゃんと探せば混じっている。近くにしまむらのある人は、街の百貨店やセレクトショップの最終バーゲンの直後ぐらいの時期に、是非しまむらに出掛けてみて見比べてみて欲しい。それほど遜色の無い服を、より安価な価格帯で発見出来るんじゃないかと思う。逆に言えば、丸井やパルコのバーゲンセールのワゴン棚で服を買うなら、しまむらでは絶対見つからないような商品を発掘してやろう、ぐらいの気概を持っておきたい、とも言える。
 
 
 [チラシはこちらを]→チラシ | しまむら
 お盆の時期のしまむらのチラシをみたら、レディスばかりだった。やっぱりしまむらの基本はレディスで、メンズが異様に少ない店舗も時に含まれているのでご注意を。今回書いた話も、結局は男性よりも女性に多く当てはまることなのかもしれない。