シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

夏だ!バトルだ!!怒首領蜂だ!!!

 
 怒首領蜂大復活 - 株式会社ケイブ -
 
 
 久しぶりにゲーセンに出掛けてみたら、そこには夏があった。
 
 『怒首領蜂大復活』。
 
 初代の首領蜂からこのかた、蜂シリーズというと夏のゲーセンばかり連想されるのだが、ご多分に漏れず、暑くなってきた季節に颯爽と出てきた。前評判的では色々言われていたし、販促ポスターの絵が凄いことになってはいたので心配はしたが、プレイしてみて安心する。これは蜂だ。俺の体が「間違いない」と疼いているから、間違いない(烈しい拒絶反応を示した怒首領蜂IIの時とはえらい違いである)。まだ暗記しきっていないが故にコントロール困難な弾幕に圧殺される時も、ある種の安心感というか、納得感がある。「これは俺の読み違いで負けたんだ。理不尽さに負けたんじゃない。暗記と誘導さえ正確なら、この死は無かった」。自分がどこまで戦えるか分からないが、食らいついてみたい衝動に駆られる。この、闘志を沸かせるファーストインプレッションも、これはこれでシューター冥利に尽きる。
 
 

気づいたこと思ったこと色々

 

  • 自機の移動速度は今回遅め。TYPE-Aが十分に高速ならそちらを選びたかったが、期待よりかなり遅いのでTYPE-Aを選ぶメリットが無いとみた。TYPE-Bでも前方攻撃力がそれほど悪くないので、TYPE-Bのボムタイプで決定、となるのだろう。ボムが撃ち放題なので、ボムタイプを選ぶメリットが大きい、ようにみえる。
    • 現時点ではパワータイプを選ぶメリットは少なそうにみえるが、それは二周目のフタが空いてない今はまだ何とも言えない。尤も、パワータイプを選ばせて貰えるプレイヤーというのが全プレイヤーのなかで何人出てくるのかというのも甚だ怪しいが。
  • 5面の空中障害物(としか言いようがない)にはかなり驚いた。遠い昔の東亜のゲームや斑鳩みたいなテイスト。ぶつかって死んだ。ここの死に方だけはちょっとイラッときたが、こういう引用がある事自体は、そう悪くないと思う。
  • 5面障害物といい、レーザーの拮抗といい、時々だが斑鳩っぽい雰囲気が混入することがある。もちろんそれも悪くは感じない。
  • 4ボスまでをみる限りでは、ボスの攻撃は意外とおとなしいものが多い。少なくとも初見で何ともならない攻撃の数は虫姫さまふたりより少なそうに感じた。直感的に回避出来るものが多い。パターンも組みやすそう。
  • 弾はそこそこ早いものが含まれている。早いと言ってもそれほどでも無いが、速い弾のプレッシャーもある程度こなせないと厳しいとは言える。勿論、弾幕に圧殺される局面もある。ただ、弾の道は結構優しい感じがして、誘導次第ではかなり樂になりそうな予感がする。少なくとも怒首領蜂大往生(白)のような、殺気だった難しさではなく、プレイヤーを見守る優しさが漂う弾幕だと思う。安心して上達出来るような感じ。大往生(白)の時は、初見プレイの時は突き放され、打ちのめされたような感覚を覚えたものだ。「マジでこのゲームやんの?俺?」みたいな。二周目はともかく一周目はこういうのありがたい。
  • ボムの使い勝手も向上しているから初心者にもお勧め…と言いたいところだが、そこはそれ、蜂の名に恥じないつくりではあるので、本当のビギナーは圧倒されてしまうかもしれない。このゲームも、実際の一周目のクリア難度はかつての彩京シューのそれと比べて高いとは言えなさげだが、派手な演出と長くて比較的少ない面数の故に、ビギナーは「全然先まで遊ばせて貰えないままに圧殺された感」が強くなるのではないかと思う。一面をそれぞれ二分割して全十面で構成すれば、こうした消化不良感を防げるのだろうが、蜂シリーズでそれは無い。なぜなら、シューターに長大なコンボを狙わせて緊張を提供するのも、進めど進めどボスが出てこない疲労感を提供するのも、蜂シリーズならではのおもてなしだからだ。初心者の消化不良感を犠牲にしてでも、この、胃もたれするような満足を提供する制作陣に拍手を送りたい。(ビギナーモードぐらいつければいいのに。と思ったら負けだと思っている)
  • 半年以上雷電IVばかりやっていたせいか、四つボタンがかなりキツくて何度かボムとハイパーを間違える場面があった。これはプレイしているうちに慣れてくるだろうけど、ビギナーにはたぶん厳しい設定だと思う。シューティングゲームで四つ目のボタンを要する(それも、三つ並びの下のボタンを要する)というのは、慣れてない人には大変だ。自分はそれでもやるし、じきに慣れるだろうが、ビギナーの人がハイパーとボムを使い分けるには、手こずるかもしれない。
  • 敵レーザーをこちらのレーザーで弾く・ハイパー時のショットで敵弾を消せる、というシステムも、初心者にはしんどそうではある。シューターにとっては悪くないシステムではあるし、そのファクターを生かした様々な複合攻撃が楽しいが。
  • 全体としてはオペレータは(インカム不足に)泣きそうな内容。シューターは(喜びに)もっと泣きそうな内容。よくこんなもん出したなー、と思う。やはり蜂シリーズは、弾幕シューティングという進化の袋小路を奥へ奥へと突き進んで欲しい。究極の袋小路へとシューター全員誘う、暑い夏のゲーセン風物詩。
  • しつこいようだが大往生(白)の時のような殺気だった雰囲気は無いので、シューティング好きな人なら一周目ぐらいはやっちゃってみていいんじゃないかと思う。

 
 

今日は五面まで。

 初日でサックリとワンコインクリア出来れば…というのはやっぱり無理で、五面で終了。疲れを理由にゲーセンに留まれないのは、歳をとったなと思う。しかし多少やりこむレベルでも十分に楽しめそうなので、暫くは雷電IVと平行してやっていこうと思う…のだが、一目みてから胸騒ぎが止まらず、このままでは雷電IVを放置してかぶりついてしまいそうだ。今、怒首領蜂大復活なんぞをやっている余力は俺には無い。だが、「きみも、ちょっと地獄をみてみない?」という悪魔の誘惑に今にも負けてしまいそうだ。二周目に手を出したら地獄が待っているのは目に見えているし、自分では歯が立たないのは分かっているのだが、それでも食らいつきたくなる引力がある。やはり一度、歯が全部折れるほどこてんぱんにやられるまでやり込んでみるしかないのかもしれない。だが、本望だ!