シロクマの屑籠

はてな村から引っ越してきた精神科医シロクマ(熊代亨)のブログです。

シロクマ君、きみはもっと罵詈雑言を書くべきだ。

 
 最近どうも善人の如きテキストしかここに書いていない。俺はもっと薄汚く、愚かで、我利我利で、様々なものを小馬鹿にし、優越感ゲームに際して存分に舌なめずりするようなパーソナリティの筈である。間違っても、仏教への敬愛だとか善因善果だのに終始した人格では無い筈で、にも関わらず、はてな上にお行儀の良いことばかり書いているのは俺の有り様として適切とは言えない。
 
 罵倒を恐れてるよりも、己自身のホメオスタシスを維持するツールとしてのブログが破綻することを俺は恐れるべきだ。確かに、いわゆるアルファブロガー化しようとか売名行為を促進しよういうなら、俺は自分自身の犬畜生にも劣る本性をマスクし続けるのが適当だろう。一人でも多くの人間に評価されることに汲々とし、付け焼き刃の知性を勿体つけて呈示してみせるべきだ(ああ、つまりもちろん、俺の知性など交換可能な粗悪コピーであり、俺のカルマは表層一枚善人面、という事実を踏まえてこう書いている)。
 
 だが、俺は知っているぞ。俺は実際に愚かで不徳であるばかりか、偽善を貫くだけの根性も無ければ賢ぶるだけの度胸も無い人間なのだ。ブログの上で善人面や賢人面を続ける為の、能力と覚悟と知性を持たない人間なのだ。いやそれどころか、卑しい自意識を満たす手段としてブログを汚し回ったり、“王様の耳はロバの耳”と嘔吐する為にブログを使わなければ心的ホメオスタシスが保てないような人間なのだ。そんな俺に立派なブログなど運営出来る筈もないし、そんな事を志すこと自体が愚かなことだ。今、このテキストを打っているが如く、良い面だけでなくゲロのような汚物を垂れ流さなければ俺は“なかのひとの心的ホメオスタシス”すら保てない人間である事を心得ておくべきだろう。
 
 さあシロクマ君、好き放題に馬鹿な事を書くんだ。もともと君は不徳な人間であり、そのような汚濁をメディアやコミュニケーションから排除出来ないような人間の筈なのだ。ご立派な人達のような、ご立派な態度をとり続けると精神を壊してしまうような弱い人間なんだよ、シロクマ君は。
 
 情けないことに、最近のシロクマ君は少々お利口な真似ばかりしすぎているようだね?しかし君のなかには汚濁がそれなりに含まれているんだから、ゲロもちゃんと吐いておかないと駄目だよ。善いことばかり書いていて汚物処理を怠ると、外側はピカピカの、内側は汚物だけの、本当に駄目な境地にたどり着く。それじゃあ駄目だ。あそこの、薄皮の下から汚物が透けてみえるブロガーみたいになっちゃうぐらいなら、俺は日常的に自分自身のなかから沸いてくるモノを吐き出しては罵倒されるほうがいい。