シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。現在、忙しいうえブログは実験モードに移行しています。

自分自身の動物性と和解しながら生きる

いくらカネを稼いでも、真の友人や配偶者を求める「我々の動物部分」は決して幸せになれない。 | Books&Apps 「いくらお金を稼いでも、人は、それだけでは幸せになれそうにない。」 はじめに私がこの疑問を持つようになったのは、バブル景気の真っただ中の19…

朝日新聞朝刊にて『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』をご紹介にあずかりました

www.asahi.com 今朝(7月25日)の朝日新聞朝刊の読書面のコーナー「著者に会いたい」にて、『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』に関してご紹介にあずかりました。朝日新聞を購読してらっしゃる方、是非読んでみてやっていただけたらと…

編集者という種族とコミュニケーションできなかった頃の話

昨日、twitterの片隅で「書籍を出版することについて」の問答を見かけた。 出版社をとおして書籍を出版したいと思う程度は人それぞれで、私は自分の考えていることを書籍にして、ぜひ世に伝えたいと思っていた。けれどもなかなか出版には至れず、ヤキモキし…

少子化の根っこにあるのは資本主義・個人主義・社会契約の浸透だと思う

BBCジャパンで、「世界じゅうで出生率が下がっていく」という話題を見かけた(以下参照)。 世界の出生率、驚異的な低下 23カ国で今世紀末までに人口半減=米大学予測 - BBCニュース 少子化は、ヨーロッパ諸国から東アジアへ、次いでそのほかのアジアへ、やが…

上京し、コロナ騒動で奪われていた楽しさを思い出した

先週末、上京していろいろな人に会って打合せなどをこなしてきた。 報道では、東京では新型コロナウイルスに感染している人が再び増えているという。特に若い人の感染率が高いのだとか。そういったこともあって、戦々恐々としながら出かけた。ただ東京は随分…

日本のサブカルチャーとイタリアワインは素晴らしいガラパゴス

日本の漫画やアニメやゲームはガラパゴスなのか? - 狐の王国 少し前、twitter上で「日本のアニメ・ゲーム文化はガラパゴス(だから良い/悪い)」といった言い合いのようなものを見かけた。これについて、上掲リンク先のこしあんさんは、「日本の漫画やアニ…

たぶん、幸福を管理される未来をみんなは受け入れる

アプリによって相手の幸せにどれだけ貢献したかを計測され行動の改善も促されるこれ会社でやらされたら怖い pic.twitter.com/kelXtwnaat— ゆるふわ怪電波☆埼玉 (@yuruhuwa_kdenpa) 2020年6月29日 すげーディストピア感あってテンション上がるこれによりハピ…

世代の違いと、語り口や言い回しのキツさの違い

「うまく言えないけれど、あの年上の語り口はキツくて受け入れられない」 話は西暦2000年頃にさかのぼる。私がウェブサイトを作り始めていた頃、しばしば年上の文筆家、ライター、ウェブサイト管理人の文章に嫌悪感をおぼえることがしばしばあった。 彼らが…

「生きづらさ」の根源をもっと深く突き詰めてみる

生きづらいのは「資本主義」や「自由主義」のせいなのか。 | Books&Apps 『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』を読んでくださり、ありがとうございました。また、それに関連して生きづらさについてご意見をいただきました。 「役割が…

アニメも観ずに『孤独のグルメ』を観るばかりの午後8時

ここ最近は特に無為に過ごす時間が異様に少なくなっていて、実際的なことだけをやっているので、ツイートすることがますます無くなってくる。— 5mm / 5Agape (@pycl) 2020年6月24日 「無為に過ごす」のはもったいない、でも豊かな時間だと思う。自分自身のバ…

「まともな人間の条件」と、そこからはみ出す自分自身について

健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会に潜伏しています。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。 はてなブログで付き合いの長かったいぬじんさんから、『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会』についてお便りをいただきました。ありがとうございます。せっ…

アスカの声はこれからも聞こえるか──キャラクターと一緒に年を取ることについて

新著が昨日発売されたので宣伝になりそうな文章を書いたほうがいいのだろう。が、そういう時に限って無視しづらいものが目に飛び込んでくる。 プラグスーツ模様の入った弐号機色ちゃんちゃんこ(惣流モデル/式波モデル)— ym404 (@ym404) 2020年6月18日 殺し…

テレビがまとめサイトに見える

ゴールデンアワーのバラエティ番組が、周回遅れの「話題の動画」を放送していた。NHKの、それよりは若干真面目そうな番組が、twitterのネタをテレビっぽく切り取って放送しているのも見かける。テレビで動画やtwitterの切り貼りをみると、なんだかまとめサイ…

続・発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない

anond.hatelabo.jp 5月29日にはてな匿名ダイアリーに投稿された『発達障害やグレーゾーンの人の適職って?』という記事*1に、たくさんのはてなブックマークが付いていた。 文中で挙げられている"逐一支持しても単純作業しかできない人(もしくは単純作業も難…

4月5月は"やっている感"のハイシーズン(だからしんどい)

日本社会では成果よりも「みんなと一緒に」という美徳が信頼の源泉になっている。 | Books&Apps books&appsさんに、"やっている感"について寄稿させていただいた。 「みんな一緒に」の同調圧力が強まりやすい職場や現場では、仕事の効率や成果とは別に、みん…

「釣りの終焉」と「フェイクの時代」

インターネットスラングに「釣り」というものがあった。たとえば00年代の2ちゃんねるでは、「釣り」「釣り乙」という言葉がしばしば用いられた。釣りを釣りだと理解していることは、ちょっとしたネットのリテラシーだったものだ。昔の2ちゃんねるの管理人…

新型コロナウイルスと、呪術で戦っていませんでしたか

※今日、書くことはエビデンスを踏まえたものではありません。感染対策に貢献するものでもありません。私のエッセイ、いや思いつきでしかないことをあらかじめ断っておきます。※ (※出典:『肥後国海中の怪』(京都大学附属図書館所蔵)) 人々は、新型コロナウ…

親が教師のかわりに教えることと、親子のソーシャルディスタンス

今が人生でいちばんハッピーなんじゃ。|こゆるぎさん|note リンク先のnoteには、在宅勤務になって子どもと過ごす時間が増え、コミュニケーションがたくさんできるようになった喜びが記されている。こうした在宅勤務がなくなって元の勤務体制が戻ってくるの…

現代人の超自我と、逃れられない「こころ」の問題

最近は見かけることも少なくなったが、かつては神経症とかノイローゼとかいった「こころ」の病名をよく見かけた。 これらはフロイト以来の精神分析にかかわる「こころ」の病名で、おおざっぱにいえば「こころ」の内面の葛藤やこじれに関するものだった。1990…

あの頃のネットは貧しい土地で、俺らは火事花みたいなものだった

パイオニア樹種、という言葉をご存じだろうか。 パイオニア樹種とは、まだ植物が地面を覆っていない空き地や荒地にいち早く適応する、そういう樹木のことだという。火事の跡地などをいち早く緑で覆うのはこのタイプの植物だ。しかし、土地が緑でいっぱいにな…

書籍を作り終えて憂鬱になり、「何者かという問い」に呪われている

6月に出す新著についての作業工程がだいたい終わって、脱力状態になった。新しい本が発売される前の一か月ほどは、いつもこんな感じだ。少し憂鬱にもなる。 そうしたなか、手斧アイコンの方のはてなブログで「何者かという問いは呪いである。」という文章を…

ゲームの想像や妄想に溺れながら生きるのは(中年には)難しい

「昔のゲームの方が想像力を刺激されて良かった」は本当か|てっけん|note 俺たちは、ゲームを遊ぶ時に何を「想像」していたのか: 不倒城 ゲームをよく知っている人たちが、ゲームを遊ぶ時の想像・想像力について文章を書いてらっしゃった。 ここで私がゲー…

熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(下)を公開します

熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(上)を公開します - シロクマの屑籠の続きです。 【「誰が救済されるべきマイノリティなのか」という問題】 もうひとつは、こうした救済の対象は、医療や福祉が可視化したもの、ある…

熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』第一章(上)を公開します

健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて作者:熊代 亨発売日: 2020/06/17メディア: 単行本(ソフトカバー) 6月17日発売予定の『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』の第一章を公開する許可をいただいたので、公開し…

男性役割、いや、競争社会や上昇志向から「降りる」ことの難しさ

https://anond.hatelabo.jp/20200507171805 「男性の役割から降りても救いはない」という匿名ダイアリーの記事を読み、早口で喋りたい気持ちになったので書いてみる。 筆者は男性役割から降りた・障害者となった、と記しているが、この「男性役割」という言…

今のネットでアニメ辛口批評なんてできたもんじゃない

オタクが軟弱化して辛めの批評を書かなくなったから、最近のオタクコンテンツはひたすらヒロインが可愛いだけの薄っぺらい作品ばっかりになってるんだろうが。定型文と画像で褒め合うクソみたいな学級会文化をやめろ。辛口批評を書きまくって仲間のオタクと…

なめらかな社会、繊細な秩序にあなたはついていけるのか

昭和の日、繊細になりゆく令和の秩序について考える - シロクマの屑籠 先日の記事には、はてなブックマークで様々なコメントをいただき、進みゆく秩序について(はてなブックマークの)皆さんがどんな風に考えているのか参考になった。それらを記憶にとどめ…

「こわいのは、コロナより世間」

私の交際範囲のなかでは、こんな言葉が流行っている。 「こわいのは、コロナより世間」 高齢者や基礎疾患を持っている人にとって、COVID-19は命にかかわる疾患だ。とはいえ私の年齢、私の子どもの年齢なら、これが命取りになる可能性はそこまで高くない。こ…

昭和の日、繊細になりゆく令和の秩序について考える

今日は昭和の日だが、最近、私のツイッタータイムラインには昭和時代の漫画表現のおおらかさ、フリーダムさに驚いている投稿がよく飛び込んでくる。 48年前の少年ジャンプに載ってた『漫画ドリフターズ』を読んでたんだけど、最高に表現が自由すぎる。 pic.t…

FGOの最新クエストはまさにビジュアルノベルだった

先日、Fate Grand Order (FGO) は、2000万ダウンロード記念のキャンペーンを発表した。良くも悪くも90年代~00年代のオタクのノリがちりばめられたソーシャルゲームがこんなにヒットするとは驚きだ。そして嬉しい。ひいきの野球チームが優勝するのを見るのに…