シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

父親になったブロガーたち

 
 長いことブログを書き続けていると、いろんな人が現れて、いろんな人が去っていく。何人かは鬼籍に入った。もう決して戻って来ないブロガー・ツイッタラー・ウェブサイト運営者のことは意外と覚えている。インターネットという僅かな縁でも、記憶は繋がっていくものらしい。
 
 ところで、私の観測範囲のはてなブロガーから「父親になりました」という話を耳にするようになった。今、妊活しているというブロガーの話も耳にしたりする。
 
 これは十年前のはてなダイアリー時代には無かったことだ。はてなダイアリーが希望をもって語られていた2004~2006年頃にも、30代や40代の男性ブロガーはいたように思う。そのなかには、単著も出しているような著述家も混じっていたけれども、父親になるとかならないとかいった話題はあまり見かけなかった。
 
 しかし、現在のはてなブログには「父親」がたくさんいる。父親になって時間の経ったブロガーも、父親になったばかりのブロガーもいる。父親になること・父親として過ごすことについて、ブログ記事がアップロードされるようになった。
 
 
zuisho.hatenadiary.jp
 最近父親になられて、父親になったこと周辺のことについて書いておられる。積極的。
 
nogreenplace.hateblo.jp
 ブログの副題に『この世の裏を知ったドルバッキーは世を儚んだ。』とあるが、それでも2018年に父親になられた。ばっきーばっきーどるばっきー。おめでとうございます。
 
maname.hatenablog.com
 元ニュースサイト管理者にして、はてなを長く利用しておられるまなめさんも、最近父親になられて、子育てについてあれこれ書き綴っている。これからが楽しみだ。
 
mubou.seesaa.net
 はてなのブロガーではないけれども、ご近所さんみたいなものなので一緒くたにしておこう。しんざきさんは、ゲームと子育てについてたくさんのことを書いている。
 
fujipon.hatenablog.com
 はてなブロガーのfujiponさんは、子育てのことを直接には書かないけれども、記事のところどころに父親としての所感や気付きを綴っておられる。父親やりながらブログを書いているテイストがよく伝わってくる。
 
 



 
 ここに挙げた方々は、私より少し年齢が上か、少し年齢が下とおぼしきブロガーだ。ズイショさんやまなめさんなどを眺めていると、ただ父親でありながらブログを書いているのではなく、父親になった自分自身の変化と、父親になったことで変わりゆく周囲の風景をブログに刻み付けているような気がして、興味深い。そういったブログ記事がみんなが読めるかたちで公開されていることに、時の流れを感じる。
 
 「私がまだ若かった頃から知っていたブロガーが父親になった」ことに時の流れを感じるだけでなく、「父親になったブロガーが、父親になったという出来事やプロセスを積極的に捉えて、それをブログに公開していく」ということにも時の流れを感じるわけだ。
 
 未婚者中心のメディアだったブログに、父親としての自分を書き綴るブロガーが、それも、知っているブロガーから出てくるなんて!
 
 ちなみに、母親としての自分を書き綴るブロガーは幾らでもいた。たとえば2010年前後の某ブログ空間には、ネットリテラシーの欠如したたくさんの母親子育てブログが、無防備な姿を晒していた。顔写真もコンプレックスも家庭の事情も丸出しにしたブログすら、数多の母親によって綴られていた。母親が子育てについてブログを書くということは、もともと珍しいものではなかった。
 
 対して、父親としての自分を書き綴るブロガーは私の観測範囲に入って来なかった。それは、私自身の観測範囲が限られていたせいもあるだろうし、男性ブロガーが父親たる自分自身について書き綴ることに積極的な意味を感じていなかったからかもしれない。しかし2018年の私の観測範囲には、父親になったブロガーの、父親らしい文章が視界に入ってくる。
 
 彼らの文章には、喜びも驚きも苦労もある。怒りや悲しみはそっと隠されるかもしれないが、ときには、行間に何かが漂うこともあるかもしれない。
 
 いずれにせよ、若い頃からブロガーだった人々が歳を取り、そのなかから父親になる人が現れて、その文章がアップロードされることを楽しくも思う。そういった父親の文章は、今父親をやっている人々に何かをもたらすかもしれないし、これから父親になるかもしれない人々へのボトルメールになるかもしれない。
 
 古来、ブログの良いところは「何を書いても構わない」ことだった。父親が、父親としての所感や気付きをブログに書いたって構いやしないだろう。とりわけ、父親になったブロガーが子どもや子育てに関心を持っているなら尚更である。さきほど挙げたブログの書き手はネットリテラシーに長けたベテラン勢だから、「やらかす」心配もあまり無いだろうし。
 
 ブロガーが父親になれば、父親らしいブログ記事ができあがってくる。当たり前といえば当たり前だけど、私は、その当たり前が嬉しくてたまらない。父親になった後の風景や心象は、まだインターネット上にはそんなに流通していない。もっと語られて良いように思うし、ときには私自身も書きたいと思う。
 
 
 ※追記:『さよならドルバッキー』のzeromoon0さんが女性ではないか、という仄めかしをはてなブックマークで見かけた。これまで私は女性ブロガーの性別を何度も間違えてきたから、そう突っ込まれると自信が無い。「私は女性ブロガーです」と明記してない女性ブロガーを、私はしばしば男性だと思ってしまう。オフ会で仰天したことも一再ではなかった。もし、この点で失礼があったとしたらすみませんです。