シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

私がBooks&Appsに参加することになったいきさつ

 
 
blog.tinect.jp
 
 私がBooks&Appsで文章を書くようになって、もうすぐ1年になる。
 
 Books&Appsというネットメディアは、ちょっと不思議だ。よくあるオウンドメディアやキュレーションメディアと違って、古式ゆかしいブロガー風な文章を、一日1~2本のペースで連載し続けている。私は、Books&Appsのことを“ブログ複合体”と勝手に解釈している。実際、たくさんのブロガーがBooks&Appsで健筆をふるっているので、これは、ブロガーが集まった何かである。
 
 

「じゃあ、シロクマさんに会いに行きます」

 
 ことの始まりは、一通のメールだった。
 
 「Books&Appsで記事を書きませんか。」「条件はかくかくしかじかで」――こういったお誘いのメールには、私もだいぶ慣れた。が、ちょっと意外だったのは、「記事をお願いする前に、一度お会いしませんか?」という文言がついていることだった。
 
 紙媒体の編集者さんが、「一度会ってから」とおっしゃるのは珍しくない。が、ウェブ媒体で「一度会ってから」というのは珍しい。しかも、主宰者の安達裕哉さん自身がこちらのスケジュールにあわせて片田舎までいらしてくださるという。一体どういうおつもりなのか。
 
 はたして、安達さんが持ってきたお話は、「Books&Appsで記事を書き続けませんか」というものだった。
 
 安達さん曰く、*1
 

 「日本にはいろいろなウェブメディアがあるけれども、ライター然とした記事を並べたものが中心です。けれども私は、ブロガーの、ブロガーとしての面白さやカラーを汲み取れるような、そういう雑誌みたいなメディアを作ってみたい。だから、私が面白いと思ったブロガーの人に、参加をお誘いしているんです。」
 
 
 ブロガーとしての面白さやカラーを汲み取れるようなメディアだって!!
 
 ブログ大好き人間な私にとって、これは殺し文句である。だが、ひとことでブロガーと言っても、ブロガーにはいろんな種類がいる。安達さんは、どういったブロガーを集めたいのか?
 
 「シロクマさんのところ以外だと、たとえば『不倒城』さんとか『いつか電池が切れるまで』さんとか。あと、“コンビニ店長”がブログを続けていたなら、是非声をかけたかったのですが。」
 
 うおおぉおおお! 安達さんは“そういうブログ”が好きなのか!

 その後しばらく、ブログ談義と個人ニュースサイト談義に花が咲いて、安達さんのブログの好みと私のブログの好みがかなり重なっていることがわかった。安達さんはブログの書き手だが、ブログの読み手でもあった。はてな村の歴史についても、議論が暖まった。
 
 これで、話は決まった。私はBooks&Appsに参加することになり、ライター然とした文章ではなく、ブロガー然とした文章を月に1~2回程度、お届けしてみることとなった。私にとって初めての“連載”だ。私は“連載”をかなり恐れていた。人様にさしあげる文章を、そんなに書き続ける自信が無かったからだ。しかし、初めての“連載”がブログ然としたメディアなのは、とても運の良いことだと思った。
 
 

他のブロガーさんと同じ場所で書いているのは、なかなかに刺激的

 
 それから一年が巡って、いろいろと学びがあったように思う。一時期、Facebookな想定読者に配慮してみようと試行錯誤した時期もあったけれども、結局、自分が書きたいことを書きたいように書くのがベストのような気がした。この『シロクマの屑籠』との差別化みたいなものも、今はあまり考えていない。
 
 自分以外のブロガーさんと同じメディアで記事を書けるのは、大きな刺激でもあり、大きな救いでもある。同じメディア上でやっていると、他のブロガーさんの動きを意識する度合いがちょっとだけ高くて、ようし、俺も何か書いてやるぜ!と思う頻度が高くなる。それと、他のブロガーさんが、いかにも「らしい」記事を書いているのを見て、安堵することもある。こういった諸々の感覚は、Books&Appsに来るまではあまり感じなかったものだ。
  
 でもって、参加しているブロガーの皆さんのおかげで、現在のBooks&Appsの雰囲気ができあがっている*2。それは、まさにブログ複合体だ。願わくは、Books&Appsが、これからもブログらしい面白さを宿した何かであり続けますように。いや、自分も参加者の一人なんだから、ブログらしい面白さを追究していこう。
 
 一年間、いろいろとありがとうございます。そして、今後ともよろしくです……>ALL
 

*1:ここからは、私の記憶を思い出して書く内容なので、もしかしたら間違いがあるかもしれない。が、私はだいたい以下のように記憶している

*2:それと、時々混じってくる企業広報の記事が捨てがたい。ときどき、信じられないほど面白いものが混じっている