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シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

「おっさん」という言葉の便利さ・都合良さ

 
 俺は「おっさん」をやめて「おじさん」になるぞー! - ぼくらのクローゼット
 
 日本語で「おじさん」の女性形は「おばさん」。
 「おじいさん」の女性形は「おばあさん」。
 
 じゃあ、「おっさん」の女性形は?
 
 こちらの記事を読んでいても思ったんですが、「おじさん」に対応した「おばさん」って言葉はあっても、「おっさん」に相当する女性形の言葉って耳にしないんですよね。あっても不思議じゃないのに。中年女性を貶したり女性が年齢を自嘲したりする際には、もっぱら「おばさん」が選ばれるわけです。
 
 昔の流行歌に、「私がオバさんになったら、あなたはおじさんよ」とありましたが、「俺がおっさんだったら、おめえは何になるんだ?」がよくわからないんですよね。
 
 それどころか最近は、
 

妻がオッサンになりました

妻がオッサンになりました

 なんて作品が売られていたりします。遡れば
 
女のおっさん箴言集(しんげんしゅう) (PHP文庫)

女のおっさん箴言集(しんげんしゅう) (PHP文庫)

 なんて作品もあるし。
 
 リンクを飛ばすのが憚られるので仄めかすだけに留めますが、google検索で「おっさん 女子」で検索すると残念な記事がワラワラっと引っかかったりもします。女子も「おっさん」を自称する時代とは……!
 
 「おっさん」はもともと中年男性を指し示す言葉だったけれど、女性が自称できるぐらいには便利で取り回しの利く言葉なんでしょう。20〜30代の男性が気軽に「おっさん」を自称できるのも、そういう便利さゆえかもしれません。
 
 しかし、そうした便利さも含めて、「おっさん」とは詰めの甘い言葉・フワフワした言葉ですね。どことなく逃げ道のある、都合の良い言葉というか。もちろん、逃げ道がある言葉だって存在したほうが良かろうし、「おじさん」や「おばさん」より「おっさん」を自称したい時期ってのはあるわけですが。
 
 今回、リンク先の文章を書いているうちに、“ああ、「おっさん」って、テキトーに自称するには便利な言葉だなぁ”と思いました。今日ありがちな、エイジングを曖昧にしたいと願う皆様におかれては重宝する言葉かと思います。