シロクマの屑籠(夏休み体制中)

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

fujiponさんと『絶歌』――それがあなたの執着ですね!

 
元少年Aの『絶歌』と「凡庸な悪」について - いつか電池がきれるまで
「罪をつぐなう」ということ - いつか電池がきれるまで
『完全自殺マニュアル』を、知っていますか? - いつか電池がきれるまで
 
 忙しいので短い私信を。
 
 今話題の“酒鬼薔薇聖斗”こと元少年Aの『絶歌』に、fujiponさんがブログでたびたび言及してらっしゃいます。
 
 fujiponさんは意外と高頻度に時事ネタに言及なさるので、今回もそのたぐいだと私は思っていました。ところが6月11日を皮切りに、6月13日、さらに6月17日とトリプル言及ときたのです。これには驚きました。
 
 ブロガーが時事ネタに言及するのは珍しくないし、二度言及するのも珍しくない。でも、三度言及するとなると……あるていど日を空けてでもない限り、よほど執心していなければ説明がつかないと思います。
 
 これがね、fujiponさんがブログをはじめて間もない人で、はてなブックマークやPVがちょっと集まっただけで味をしめてしまうようなら、同じお題で釣りを繰り返す……なんて可能性も想像できなくもないんです。でもfujiponさんはベテラン中のベテランブロガー、そんな野暮な真似をするとは思えないし、むしろ、そういう野暮な誤解は避けたがるんじゃないかな、と私は思っています。私は、このトリプル言及がいわゆる“アクセス乞食”とは考えません。
 
 私は、fujiponさんはブロガーとして元少年Aの『絶歌』に強く執着しているのだと推定します。
 
 どうして『絶歌』に執着なさっているのかはわからないし、わかる必要もありません。また、執着する是非を第三者に問われたら、「話題になっているものに興味を持ったって、そんなにおかしくないんじゃないの?」ぐらいにしか思いません。そこは私の関心事ではありません。
 
 それよりも執着にこそ私は執着するわけですよ。
  
 私はこの方面ではfujiponさんのことを絶対的に信頼しています。私のような人間を惑わせるためのデコイとして、わざわざトリプル言及するような性格の悪さは、fujiponさんには無いと思うのです。それがfujiponさんのブログライフの長所だと思いますし、これからもそうであり続けてほしい――だからこそ私・シロクマは「それがあなたの執着ですね!」に bet したくなるわけですよ。
 
 人の執着をクンカクンカするのは行儀悪い、と言われそうですし、こういう言及にfujiponさんはお気を悪くなさるかもしれません*1。ただ、やはり人が好きなものに惹かれていく過程をメタ視するのが、私はたまらなく好きなんですよ。自分自身が何かに惚れる・好きになるのもベタに素晴らしいけれども、自分の知っている人が何かに惚れる・好きになるのも同様に素晴らしい。執心するものを語るブロガーは、いつも七色の光に包まれている。美しいんですよ、こころの閃きがあるじゃないですか。
 
 好きなものを好きと言えるインターネット、好きなものや気になるものに言及するインターネット、それは尊いものだと思います。最近はあまり流行らないようですが。私はそういうインターネットが好きです。今回、その精髄をfujiponさんに見たような気がしたので、記憶に留めたいと思いました。
 
 ちなみに、
 

 ただ、ひとつだけ決めていることがあります。
これを読むにしても読まないにしても、それは(当たり前のことではありますが)「僕自身の選択」であり、誰かのせいにはしません。

http://fujipon.hatenablog.com/entry/2015/06/11/135921

 読む読まないに関わらず、既にfujiponさんは『絶歌』を巡るメディアのオクラホマミキサーの渦中にあるのでしょう。買う/買わないの次元ではfujiponさんには選択の余地があるのでしょうけど、言及する/しないという次元では、fujiponさんは『絶歌』のあぎとにとらわれているのやもしれません*2
 
 手短にまとめるつもりが、こんなに長くラブレターをしたためてしまいました。Thank you for your attention!! 私はfujiponさんのブログも、fujiponさんのブログに仄見える執着も、どちらもこんなに好きなのですね。私は、好きなものを好きと言えるインターネットを愛していきたいです。どうか、ブロガー・fujiponさんもお達者で。
 
 インターネットぉ!!
 

*1:しかし、それ以前に私はこれまでのfujiponさんへの言及を反省すべきなのかも、とちょっと思うこともあります。いつもお世話になっております&ごめんなさいfujiponさん。

*2:もちろん私もあまり人のことは言えませんが