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シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

メンタルが強くなくてもブログは運営できます。多くを求め過ぎなければ。

 
 メンタルスキルがないとブログ運営はむずかしい? - 田舎で底辺暮らし
 
 「メンタルスキルがないとブログ運営はむずかしい」かぁ………。
 
 最初、リンク先のタイトルに首を傾げたけれど、文章を読み、過去ログも少し読んでみると「こりゃしんどそうなブログライフをやってるな……」と得心がいったような気がした。
 
 一般論としては、ブログ運営に特別なストレス耐性が必要とは考えられない。夜空の星のごとく点在するFC2ブログやアメブロを観れば、それがよくわかるはずだ。能天気なことをブログに垂れ流して、何年も続いているブログが、たくさんある。
 
 ただし、はてなダイアリーやはてなブログを運営し、頻繁にはてなブックマークを集める*1人の場合は、この限りではない。はてなブックマークが100件を超えるような記事には、論旨を捉え損ねた人・稚拙な誤読をする人・ただ罵声を浴びせたくて集まってきた人なども混入してくるので、いちいち真に受けていては精神が保たない。
 
 だから、はてなブックマークを大量に集め、ブックマークコメントを読んで一喜一憂しているような人には、なるほど、強靭なメンタルが必要だと思う。
 
 だが、本当は、ブックマークコメントをいちいち読まずに数だけ勘定していれば、この手の悩みからはオサラバできるので、「メンタルスキルがないとブログ運営はむずかしい」と感じるなら、まずブックマークコメントを読まないブログライフを選択すれば、それで済むはずなのだ。ブックマークコメントに執着しなければ、はてなダイアリーやはてなブログといえども、精神の消耗などたかがしれている。
 
 それともうひとつ。リンク先のpokonanさんは、
 

 私は数年Twitterをやってて、女性の地位とかジェンダーとかマイノリティとか、そういうものについて結構色々つぶやいていたりするけれど、こういう話になると必ずと言っていいほどリプライで意味不明に絡んできたり、女性蔑視な言葉を投げつけてくる奴がいる。
 最初は根気強く相手をしていたけれど、なんかそういうのにいちいち付き合って自分が消耗するのって意味ないなぁ、と思って片っ端からブロックするようになった。

http://pokonan.hatenablog.com/entry/2014/09/07/124135

 と書いていらっしゃる。「女性の地位とかジェンダーとかマイノリティとか」とあるけれども、これらは、有象無象なネットユーザーが殴りこんでくる確率のきわめて高い案件だ。不特定多数にメンションが読まれる確率の高いブログでは、特にそうだろう。どれだけマトモな事を書いていても、必ずノイズが食いついてくる。メンタルだのストレスだのを気にする人が選ぶには、不向きな話題だ。
 
 ネットには「言及すると、どんなに理路整然とした事を書いても、わけのわからないネットユーザーが殴りこんでくる確率が高い案件」が他にも幾つかあって、それらに言及しまくっている限り、摩擦やストレスの絶えないネットライフは避けられない――どんなにマトモで無難な事を述べようとも、だ!――。勿論、そのような現況は肯定できるものではないが、さしあたり個人のネットライフの快適さを追求するなら、(少なくとも今現在は)選ばないほうが良い話題というのは間違いなく存在する。
 
 

ブロガーのストレスを左右する因子はいろいろ

 
 ここまでをまとめると、
 
 1.どのブログサービスを利用するかによって、ストレスは変わる
 2.読者の反応を確認する度合いによっても、ストレスは変わる
 3.ブログ記事のテーマによっても、ストレスは変わる
 
 ……となる。全てのブロガーが一律にストレスに喘いでいるわけではない。もし、ブロガー自身がストレスを感じ、自分自身のメンタルコントロールに自信が無いと感じ始めたら、まず上記3つをアレンジするだけでもストレスはかなり軽減できる。
 
 はてなブログがキツいなら、他の企業のブログを使えばいい。
 ブックマークコメントが鬱陶しければ、読まなければいい。
 羽虫が集まってきそうなテーマを控えることでも、ストレスは軽くなる。
 
 こうした対策を施してもなお、鋼鉄のメンタルがブログ運営に必要だとしたら、もっと深刻な問題が潜んでいると推測せざるを得ないが、そういう人は稀だろう。たいていの場合、本当に必要なのはメンタルスキルだのメンタルコントロールだの以前に、適切なブログ運営術、あるいはブログキャラクター制御術のほうだと思う。読者の癇に障りそうな表現をどれぐらい使うのか(それとも使わないのか)といった修辞術にまで気を配れるなら、精神的な摩擦はもっと減らせるだろう。いずれにせよ、メンタルな技巧を考慮する前に、“メディアとしてのブログ”のコントロールに気を配るのが得策だと私は思う。
 
 

最後は「ブロガー自身の力量と執着」が問題になる

 
 とはいえ、ブロガー自身が「それでもはてなブログを選びたい!」「双方向的コミュニケーションを!」「ネットの空気に臆さない発言を続けたい!」といった欲求を強く抱いているなら、ここで紹介したような対策は講じにくいかもしれない。もちろんそれが悪いわけではない――ポリシーや目標、美学をもってブログ運営を行うことそれ自体は好ましい趣味だと思うので、悩みながら初心を貫くのもブロガー冥利だと思う。
 
 ただし、ストレス負荷がかかりそうな茨のポリシーを敢えて選んで継続するからには、そのぶん、ブロガー自身に求められる力量も大きくなると覚悟しなければならない。
 
 ストレス負荷のかかりそうなブログを、何年も何年も続けるのは、簡単ではない。自分が思い描くようなブログライフを、あれもこれも実現させようとすればするほど、ブログ運営の継続は厳しいものになる。「PV数の大きなブログを!」「双方向的なブログを!」「率直な発言の場としてのブログを!」……そうやって、自分のブログに求める条件を増やせば増やすほど、ブログは疲れやすくなり、本来ストレスと感じなくて構わないものまでストレスと感じてしまう体質になってしまうだろう。
 
 結局は、ブロガー自身の力量と執着を、どのあたりで折り合いづけるかが問われることになる。
 
 もし、ブログに多くものを求めるなら、自分自身の力量も、ストレス耐性も、それに見合ったものが必要だ。だから「ブログに疲れた」「ブログがストレス」と感じたら、自分がブログに求める目標や欲求を、点検してみるのが良いと思う。そしてブロガーとしての執着の手綱を少しだけ緩め、求め過ぎないブログライフに軌道修正すれば、それだけで気持ちがだいぶラクになる。
 
 もちろん、気持ちがラクになって暫くした後に、ブログに求める目標や欲求をもう一度高く設定するのはアリだろう。「俺のブログは、引かぬ媚びぬ顧みぬ!」みたいな硬直したブログ運営では、執着無間地獄を避けられないけれど、自分自身のコンディションに合わせてフレキシブルな対応がとれるうちはたぶん大丈夫。
 

*1:というより集めてしまう