シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

5月8日発売のanan「ドラえもん大研究」でインタビューに答えました

 
 極上癒しものカタログ・贈り物/三浦春馬 - anan No. 1855 | アンアン (anan) マガジンワールド
 
 忙しすぎて発売日当日を逃してしまいましたが、5月8日発売の『anan』(マガジンハウス)のドラえもん特集のインタビューにシロクマ(熊代亨)が出没しています。
 
 「なんでおまえがananで、ドラえもんの魅力について答えてるんだ?」と言われたら、私自身、ちょっとアウェー感を自覚せずにいられませんし、なんで俺は『シュタインズゲート』最新作の魅力をマシンガントークしていないんだと自問自答したくもなりますが、「大人が読むドラえもんの魅力」について、思うところを回答しております。今回のananは癒し特集なので、「なぜ、子供向け漫画/アニメだったドラえもんが、大人にとってヒーリングアイテム足りえるのか」みたいな話です。
 
 このブログの常連の皆様におかれては、ストライクゾーンとは少し違ったニッチの雑誌かもしれませんが、もし手にとる機会があるようでしたら、ご笑覧いただければ幸いです。
 
 
 閑話休題。
 
 子ども向けのマルっとしたキャラクターが大人に愛されるってのは、欧米諸国の基準からすれば、ちょっと不思議な現象かもしれません。サンリオキャラクターもドラえもんも、本来、子ども向け玩具ではあっても大人のヒーリングアイテムではなかった筈です。しかるに、日本ではそれらが大手を振って大人に愛され、携帯ストラップやカーインテリアのようなかたちで肌身離さず持ち歩かれてもいます。その風景に疑問を感じたり違和感を表明したりする人も、今では殆どいません。
 
 また、そういう大人と子どもの境目の曖昧な日本のキャラクターグッズを、最近はヨーロッパの街でわりと高頻度に見かけるようになりました。「あんた達の神様って、大人の偶像崇拝はアウトなんじゃないの?」と突っ込みたくなりますが、ヨーロッパの若い皆さんもpiety*1にステータスを割り振らなくなってきている、ということでしょうか。
 
 このインタビューを受けるにあたって、そのへんについて色々と考えさせられました。あと、香山リカさんが昔書いた本↓を久しぶりに読み返したりもしました。
 

87%の日本人がキャラクターを好きな理由―なぜ現代人はキャラクターなしで生きられないのだろう?

87%の日本人がキャラクターを好きな理由―なぜ現代人はキャラクターなしで生きられないのだろう?

 この本、香山リカさんの本のなかではマイナーで、そんなに売れてなさそうですが、データが豊富で面白い着想があちこちにあって、読み応えがあります。香山さんのサブカルチャー領域の本は、読んでいて胸がワクワクすることが多いので、好きです。
 
 オタクもサブカルもヤンキーもなく、みんなキャラクターを愛してやまない日本国。そのあたりについて、もっと深く考えていきたいという気持ちを新たにしました。
 
 

*1:信心深さ