シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

CAVE新作『赤い刀』ロケテストを見てきた

 
 
  
 田舎者のシューターにとって、新作シューティングゲームのロケテストなんて滅多にみられるものではない。ところが7/24、CAVEの新作『赤い刀』のロケテストを体験する好運に恵まれた。開店時間を狙ったためか、秋葉原のゲーセン・Hey*1の会場はまだそんなに混雑しておらず、触ることも出来た。この『赤い刀』について、ちょっとだけまとめてみる。
 
 
 
 ・キャラクターは予告動画にあるような、CAVEにしてはずいぶんと今風なもので驚かされた。一方、ショットボタン押しっぱなしで強攻撃が出るシステムや、緊急回避に適したボムなどは、CAVEらしいオーソドックスな造り。ボムは味のあるフォントの漢字が表示されて格好いい演出だけど、爆発に粘着力が無く、威力と無敵時間はそんなに期待できないように感じられた。とはいえロケテストバージョンは3面までなので、2面以降ふんだんにボムを使っていけば3面ボスまで充分雰囲気を楽しめる。
 
 ・特殊攻撃は機体ごとに性能差があるものの、攻防両面。使うとゲージを消費してしまい、アイテム回収で回復する形式。この特殊攻撃はスコア稼ぎにも大きく関連していそうだけど、まだ使い方が充分わからなかった。攻撃力は高く、ドリルのような攻撃で敵を削る感覚が気持ち良い。
 
 ・全体的に、少し硬めの敵にゴリゴリ撃ち込んで破壊する爽快感を重視した造りに感じられた。適度な敵の耐久力設定が「撃ち込んで壊してやった感」を体感させてくれる。暗記しまくれば楽しみも変わってくるだろうけれど、ちょっと遊んでみる人には「避ける楽しみ」だけでなく「壊す爽快感」を楽しんで貰おうともくろんでいるようにみえる。効果音も良い感じ。
 
 ・ゲームの雰囲気は『プロギアの嵐』と『ケツイ』を足して二で割ったような*2。ただし、これらのゲームに比べると色遣いがウェットで、トータルとしてはさすがに今風に纏められている。特に二面ボスの背景などは、びっくりするほどCAVEっぽくない(が、いい味を出している)。
 
 ・ボスの攻撃は、画面全体を使って揺さぶってくるものが多く、特に召喚したメカとボス本体との複合攻撃には特有のインパクトがある。1面ボスから、目を見張るような鮮やかな攻撃を仕掛けてきた。『怒首領蜂大復活』で味をしめたのか、速度のそれほど早くないレーザー攻撃をさかんに複合させて空間を絞り込んでくるのも良い感じ。画面の広さを目一杯に使ったボスの攻撃は、『プロギアの嵐』よりも『デススマイルズ』シリーズの幾つかのボスを連想させるものがあった。
 
 ・難易度は、1面から少し高め。初見ではケツイの1〜3面ぐらいの難易度と感じられた。ただしケツイに比べるとゲームシステムに慣れて自機をきちんと使いこなせれば、難易度は大幅に下がりそうだとも推測された。実際、ロケテストに既に慣れているとおぼしきプレイヤーのプレイを見ていると、ひどい弾幕を撃たれる前に敵を処理しきれているようにみえた。素の弾避け能力が高くない人でも、やりこめば上達が実感できる匙加減になっていそうだ。
 
 ・なんにしても、現時点では「よくできた序盤面」という印象を受けた。この、ビギナーでも頑張ればどうにかなりそうな難易度のまま正式版がリリースすれば、破壊の爽快感やインパクトのある演出も相まって、広い層に愛される作品になりそうだと期待できる。マニア向けのスコア稼ぎについては、今日の時点ではよくわからなかったけれど、そこはCAVEのこと、手を抜かずまとめてくるだろう。
 

 [関連]:西園寺牡丹のふとももスリスリしたい! ケイブの新作STG「赤い刀」ロケテスト開催 : さざなみ壊変
 

*1:http://www.taito.co.jp/gc/details/tokyo/tokyo/sgc00366/

*2:ちなみに、『戦国ブレード』っぽさはあまり感じられない