シロクマの屑籠(夏休み体制中)

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

シューターの滝登り

 
 熟練したシューターであればあるほど、画面上方のボスが垂れ流す弾幕の滝を、ぐいぐいと登る光景をみかけることが多い。弾の洪水に逆らって画面の上へ上へと這い上がっていくその姿は、さながら鯉の滝登りのようだ。
 

  • 一般論としては、ボスに接近すれば接近するほど単位時間あたりのボスへの与ダメージは高まる。昨今のシューティングゲームでは自機のショットに絶え間は少ないが、それでも僅かなショットの途切れやサブウェポンの連射効率などの都合により、ボスに近い位置で攻撃するほうが攻撃力が高まる場合が多い。自機のショットが扇形の場合にも、ボスに接近したほうが濃密なショット攻撃を浴びせることが可能になるので、シューターはなるべくボスに接近して攻撃しようとする。このため修練したシューターは、与ダメージを意識してボスになるべく近い位置で攻撃することを好む(傾向にある)。

 

  • これが最も極端になると、パターンを組んでボスに重なって攻撃するような風景が繰り広げられることになる*1。最近は安全地帯封じが盛んで、完全に重なって攻撃させてくれるようなボスは大分減ったが、それでもかなり接近して攻撃する攻略パターンなら今でも多い。もちろんこうしたアグレッシブなパターンは充分な修練と暗記が必要で、やはり熟練したシューターのよく為すところである。

 

  • また、修練したシューターは、暗記していない段階でもある程度ボスに近い位置で弾避けすることを好む。先に挙げた攻撃力の問題だけでなく、防御という点でも接近戦は有利だったりする。なぜなら、弾幕の飛来に合わせて自機もゆっくり後退すれば、弾の相対速度を低下させることが出来るので、弾幕の隙間を時間をかけて見切ることが出来るからだ。これは、弾幕シューティングゲームにおいてはとりわけ有用な手法となる*2
    • ところで、修練したシューターは(必要と判断した場合やパターンを精錬した場合を除いて)画面端を嫌う。それは画面最下段も例外ではない。画面端はボスや敵からの距離を最大化出来るというメリットもあるが、後ろに逃げられないという欠点も持っている。また、画面端から出現した敵に対して無防備になるというのも暗記不十分の時には問題になりやすい。ボスや敵との距離をとったほうが有利な場面でも、数ドット程度の隙間を残しておくことが思わぬ効果をもたらすことがある。例えば急に三日月避けが必要になった場合なども、数ドットあればアドリブでこなせる場合があるが、完全に画面端に位置している場合は極めて困難になりやすい。

 

  • あと、気分の問題として勇猛な気分の時は自機が前に出やすい。出過ぎて死ぬこともあるが、一般にこういう時は弾幕が綺麗にみえたりスローにみえたりしやすい時が多い。シューティングゲームは、いわゆる“神避け”をいかにせずに済ませるのかが重要なゲームではあるけれど、“神避け”しやすい勇猛かつ冷静なモチベーションをつくっていくこと自体は有益といえる。弾は友達、こわくない。

 
 かくして、今日もシューターの滝登りが全国のゲーセンで繰り広げられる。怒首領蜂大復活の出た昨今などは、とりわけあちこちでみられる風景だろう。シューターも、弾の滝登りをして大きくなる。隙あらば、弾幕に向かってレバーを倒せ。
 
 

*1:最近のシューティングのなかで普及している例としては、エスプガルーダ2のセセリ第二形態の安全地帯、など

*2:ただ、怒首領蜂大往生の緋蜂の攻撃のような速度になると、全然通用しないけれど。