シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

地図・文法・萌え

 
 REVさんへの私信ということで。
 
地軸の延長線上にある星に関連するような話 - REVの日記 @はてな
 
 グーグルマップやマピオンなどをみていると、どんな地域なのか想像力が弾むことがあります。コンビニやガソリンスタンドのマークや等高線の流れをみていると、どんな地形でどんな集落なのかを概ね想定することが出来ます。実際に足を運んでみるとがっかりすることも多いわけですけど、そうはいっても地図の読み方をよく知っている人は、地図を眺めやることによって、なまじ現地に到着するよりも豊かな想像図に思いを馳せて「ここは面白そうな所だなぁ」とか「こんな所に住んでいる人は昔は旱魃に悩まされたんだろうなぁ」とか思うことが出来ます。
 
 でも、そういうのって、地図がきちんと整備してあって、地図の読み方を教わっているからこそ。幼女が書いたような地図でも駄目だし地図の文法を知らなくても駄目で、ある程度整備された地図とある程度文法を知った人がみてはじめて、「地図をみて想像力で現地のことを思ってウフフする」という遊びが出来るのでしょう。だから、地図の文法を知らない人がグーグルマップをみても、地図から想像力を汲み上げるのは大変なんじゃないかな、と思います。で、
 

「萌えデータベースに接触していない、海外の人間にいきなり萌えコンテンツを見せたらどう評価するか?」

 というのも類似したお話になるんじゃないかなと。日本で流通しているツンデレを楽しむには、ツンデレの文法を知っていなければならないんじゃないかなと。それは言いすぎとしても、ツンデレの文法に精通していればいるほど想像力を膨らませやすいんじゃないかな。地図を読むったって、コンビニの記号や国道マークしか追わない人もいれば、等高線の流れや方角から、植生や地質や洪水の起こりやすさまで読み取れる人もあるじゃないですか。それと同じことが萌えコンテンツを知らない人に萌えコンテンツをみせた時に起こるんじゃないかと思います。だから、海外の人が萌えコンテンツをみた時には「かわいい女の子ですね」で終了のような気がするし、アニメから十分以上に隔絶された地域の人(アマゾンの原住民とか)に萌えコンテンツをみせたら「女の子をかわいく描こうとしたらしいけれども、俺達の審美コードには合致しない」となってしまうかも、などと思ったりします。
 

Postscript

父親殺し

 パパはどこにいるんですかぁ?
 わたしはママの人形じゃない!
 
 パパはいなくなったけど、足にはいつもママの蔦。
 ママのいうこときかない子は 大事なところをちょんぎるぞ
 
 飽きたのでここら辺で。
 続きは「この文法の分かる人」におまかせということで。