シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

古参ガノタを苛々させるか、苛々させるか、苛々させるか

 
 ガンダム00みた。現時点では、どう転んでも古参のガノタを苛々させるか、苛々させるか、苛々させるしかなさそうな滑り出しだ。メカニックのリアリティ*1だけではガノタを満足させる事は難しい。0083という先例がガノタを釣ったじゃないか、という反論もあるかもしれないが、0083はやおいには供されなかった。「やおい」且つ「メカニックのリアリティ」、ではどう転んでも古参ガノタは満足しないだろう。やおい、やおい、やおい、そして苛立ち、といったところだろうか。やられるザコMSと、駆逐する美形乗りのガンダム。「美形キャラ」は常にペアで登場というのも行き届いている。主人公は総受け?やおい専門家の先生がたの御意見を早くお訊きして、知見をさらに広げたいところだ。
 
 「戦争に武力介入」などという世迷い事をのたまった爺さんをみるにつけても、ストーリーの面で古参ガノタの苛立ちを鎮めてくれる可能性はあまり無い。とはいえ、“斜に構えたリアルロボット志向”をやっているうちに、歪んだ姿勢を矯正出来なくなってしまった窮屈なお友達の苛々(オールド・ミス的苛々でもある)なんて鎮めようも無いんだから、いっそ“やさいの王国”を築いて、お子様とママが一緒に楽しめるような作品へと収斂しちゃってもいいような気がする。長年斜に構えすぎて姿勢が歪んでしまったお友達は、どうせ姿勢制御のしようが無い。バーニア噴かしたってリムーバブルフレーム利かせたって無理なのだ、自意識と窮屈姿勢がドッキングしていて離れないのだ。だったら、貴腐人やお子様だけでも確実にキャッキャ出来る作品を目指すのもいいかもしれない。
 
 どちらにしても、今後のガンダム00が楽しみだ。苛々しながら、美形ウゼーとか言いながら、心から楽しむことにしよう。鬱屈しすぎてもうどうにもならなくなったおっさんオタらしく、格好良いメカデザインにノスタルジーを感じつつも美形キャラのカップリングに取り残された「置いてけぼり感」を堪能しよう。新しい時代を創るのは古参ガノタではない。新しい楽しみかたを、新しい作法を、このガンダム00を通して俺は(悶絶しながら)お勉強してみるとしよう。
 
 

*1:リアル、じゃなくてリアリティ、である。リアルじゃなくてもリアリティがあれば良いのである。どうせシミュラークルの問題なのだ