2007-09-14 蔵書と色鉛筆 短文 36色の色鉛筆を持っている人が、12色の色鉛筆を持っている人よりも絵が巧い、とは限らないことは多くの人の知るところだ。ところが、知識を豊富に持っている人・蔵書を豊富に持っている人が、そうでない人に比べて考えをデザインするのが巧い、とは限らないという同様の現象となると、これを認識していない人が意外なほど多い。世の中には、知識は少なくともそれらを巧みに操って見事に思考を組み上げる人もあれば、圧死しかけるほどの蔵書と知識の洪水に埋もれたまま右往左往している人もある。