シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

「堕落」について。

 
 気にせず堕落しなさい。
 迷わず堕落しなさい。
 君が人間であるなら、人間たろうとするのなら。
 
 君が言う所の「堕落」は、私達全員が背負っているものだ。
 人間が生物である限り不可避の、常に発生し続ける原罪だ。
 人間だけがその例外だと主張する人達を私は知っているけれど、
 君の言う堕落から逃れた者は全員、所謂人間を辞めている。
 
 君がソレを「堕落」と呼ぶことに異論は無い。
 とはいえ、君が「堕落」から逃れるには、君は生物なり人間なりを
 辞めるしか無いという事は警告しておくよ。
 
 ねぇ、「堕落」した君。
 君は天使でいたい、天使である事を誇りたいと思っているようだが、
 残念、人間なんだよ。
 そも、“天使でいたい”とか“天使である事を誇りに思う”なんて、
 君の言う堕落以外の何者でも無いんじゃないかい?
 蝋燭で出来た君の白い羽を、ちょっと情念の炎で炙ってやると、
 真っ黒に焼け焦げる事を、僕は知っているよ。