シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

現状の観察3:能動過小傾向が該当する、(防衛機制を介した)彼らの適応形式について(要約)

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 このテキストでは、能動過小傾向がみられる現代若年男性各型が、どのようにして心的適応を達成しているか(=心的バランスを崩さずに生きているのか)について述べる。
 
 能動性の乏しいオタク・能動性の乏しい自称非モテ&喪男・能動性が欠如した社会的引きこもりは、それぞれ流用可能な防衛機制を展開することによって、能動過小に伴う諸葛藤を中和することが出来る。オタク・非モテ・引きこもりそれぞれによって防衛機制の手段として供することの出来る手段は様々だが、ともかくも彼らは心的ホメオスタシスの維持に成功しているわけである。
 
・第三世代オタク達の心的適応
 彼らは自分たちと自分たちのオタク趣味を劣等とみなしつつも、そこに留まり続ける傾向があるし、それ故に様々な葛藤に直面するリスクを負っている。しかし、二次元美少女メディアをはじめ、オタク趣味の数々は(性的欲求不満も含めた)様々の葛藤を緩和するために役だっている。そのうえ、“げんしけん的”“あ〜る的”オタクコミュニティもまた葛藤の減弱に一役買っている。これら豊富な対葛藤バッファのお陰で、オタク達は心的ホメオスタシスを維持しやすい。
 
・自称非モテの心的適応
 彼らもまた、“モテを優等&非モテを劣等”とみなしつつも、異性との交際に乗り出すことなく同じポジションに留まり続ける傾向がある。そんな彼ら故に性的葛藤を抱え込みやすい状態が延々と続くわけだが、心的ホメオスタシスはそう簡単には崩れない。ブログや2chにおける非モテ議論(知性化、合理化)や馴れ合いと連帯、などは、彼らの異性関連の葛藤を緩和する安定剤としての効果を持つ。確かに彼らは延々と異性に手が届かない欲求不満に悩まされはするが、防衛機制と捉え得る種々の活動を通して適応を維持する。なお、筋肉少女帯や伊集院光のように、ときにモテない事を芸にまで昇華させる人達も存在している。非モテネタ系サイトなどもまた、こうした昇華の発露と言えるかもしれない。
 
・社会的引きこもりの心的適応
 社会的引きこもりとなると、話は難しくなる。彼らの多くにとって、選択肢は逃避しか無い場合が多い。防衛機制の質・量に恵まれない彼らは、オタク趣味を有する者やネット上で怨嗟の声をあげられる非モテなどに比べれば「手数」が不足している(勿論、オタク趣味を持つ者や声をあげられる引きこもりはこの限りではないが)。これを反映してか、社会的引きこもりにおいては、一般人口に比べて精神症状を呈する者が多いかもしれない(ただし、この傾向については今後統計的・精神病理的検討が必要なので断定は危険だが)。また、適応を維持する防衛機制すら乏しい彼らだからこそ、防衛機制に供することの出来るツールに対して容易にaddiction(依存)を形成する。ネトゲ、2chなどに社会的引きこもりが依存しやすい要因として、彼らの心的ホメオスタシスの維持し難さを考慮したほうがいいと私は考えている。
 
 このように、能動過小傾向の男性達とて、様々な適応行動を通して心的ホメオスタシスを維持することが出来るし、そう簡単に破綻しないようにベストを尽くしている。ただし、こうした適応行動の多くは能動過小に対する防衛機制の展開という解釈が可能なものなので、彼らの能動過小に伴う葛藤を根本的に解決するというよりは、現在の心的ホメオスタシスの維持にだけ貢献するものなので、短期的な適応には貢献するかもしれないが、中期〜長期的な適応に貢献するものかは定かではないことは、断っておこう。