シロクマの屑籠

はてなダイアリーから引っ越してきた、はてな村の精神科医のブログです。

“正義なんか押しつけないで!もっとあたしを贔屓してよ!”

 
 いわゆる恋愛の障壁は自己愛だろうと思う - finalventの日記
 自称人間愛好家たち - シロクマの屑籠
 
 自分がワルである事にあぐらをかいたり居直ったりする人は論外として…自分自身と他者に欠落や不正義を認めることが出来ない男性は、女性からみれば付き合うにあたって厄介な存在と言えるし、だからこそ彼女達(特に十分以上に利口な女性達)は、そうした男性達を交際相手リストから除外する。
 
 自分や他者といった人間全般に理想だけを見つめ、弱さや汚さを意識の外に追放する人間は、原理主義的な攻撃者にはなる確率は高いが、寛容さや優しさとは縁遠い存在にしかなれない。そういった人々は、見かけ上は正義のお題目を唱えることは出来るし、自分自身をジャンヌダルクだと勘違いして信じ込むことだって出来るが、(女性側からみれば)交際対象として難しい相手とみなされるだろう。なぜなら、正義という名の彼の理想を、彼と一緒に追究する事を彼女は強要されるからである。出来の悪い修道士のように欲望や欠点から目を逸らし続ける男性の、現実を超越した理想を強要されて喜ぶ女性なんてどこにもいない。一男性の私だって、そんな女とintimateな関係を築きたいと思わないし、そもそも築けない。四六時中一緒にいて情緒を共有する相手が、自分の理想を盲信し、それを正義の名のもとに押しつける相手だったら、肩が凝ってしようがないだろうし、セックスの相手としては多分最悪である。一方向的なセックスを押しつけられる予感がする。お互い、少しぐらいづつ悪い所を許容し認めあい諦めあわなければ男女交際は続かない。ある程度以上利口な女性は、この事をようく知っている。
 
 女性達にとって重要なのは、彼が正義の思想を持っているか否かではない。彼が“わたしの”味方になってくれるか否かであり、その為にありとあらゆる力を行使できるか否かである。ワルだろうがインモラルだろうが、ともかく味方になってくれて力になれる男性を女性は欲しているし、常に必要としている。社会正義、ましてや自身の弱さや汚さから逃避する為の“目隠し正義”など、女性が男性を交際相手として選ぶ動機としては、あまりにインセンティブに乏しい一属性に過ぎない。ガンダムに詳しいか否かと同じ程度に、どうでもよい属性とみなされることだろう。いや、むしろリスクファクターとして忌避すらされるかもしれない。