シロクマの屑籠

p_shirokuma(熊代亨)のブログです。原稿に追われてブログ記事はちょっと少なめです

短文

一つ、人の世の生き血をすすり 二つ、不埒な悪行三昧 三つ、醜い浮き世の鬼を 退治てくれよう桃太郎 [桃太郎侍]より

「良かったですね」というレトリック

「良かったですね」というレトリックを腑分けしてみると、言われた側を苛立たせる何かが潜んでいることに気づく。上から目線のような、何かが。

猫の子にもわかるように

あいつは馬鹿だ、と表明するだけなら三歳児にだって出来る。しかし、あいつが馬鹿だということを猫の子にも判るように明示するには、意想外の知恵や時間を必要とすることがある。

兵站を知らぬ理想主義者

兵站(ロジスティクス)を知らぬ理想主義者ほど、始末に負えないものはない。彼らの行動は、主義に同調する者にも、そうでない者にも、悲劇をもたらさずにはいられない。兵站を知らぬ理想主義者は、本人以外の全ての人に災いを投げかける。 [留保]:そもそも、…

蔵書と色鉛筆

36色の色鉛筆を持っている人が、12色の色鉛筆を持っている人よりも絵が巧い、とは限らないことは多くの人の知るところだ。ところが、知識を豊富に持っている人・蔵書を豊富に持っている人が、そうでない人に比べて考えをデザインするのが巧い、とは限らない…

スルー力と攻撃的展開

スルー力の行使が最も攻撃的な展開になる、という状況も世の中には存在し得る。

昔、2chでみつけたジョーク

245 :名無しさん@6周年:2005/10/20(木) 21:23:26 ID:--------- 大学に行くと 数学は哲学に、哲学は歴史学に、歴史学は地理学に、地理学は地学に 地学は物理学に、物理学は数学になります

類は友を呼ぶ。 [日本のことわざより]

「公衆の面前でひとり食べている人間」

本を読んでてみつけた趣深かったフレーズを抜粋して保存。 当地(ニューヨーク)では驚くべき数の人々が、ひとりで考え、ひとりで歌い、街頭でひとりで食べ、独り言をいっている。しかしながら彼らは、お互いに一緒になりはしない。それどころか、彼らはお互い…

期待値3.5

男子の睾丸には運命のサイコロがびっしり詰まっている。 サイコロ振らなきゃ男の人生ははじまらない。 生まれて死ぬまで全て伸るか反るか。結果を知るのは神様だけ。 運命賭けて、シャセイtoday. しかし振らないサイコロに意味は無い。 振らないサイコロは“…

努力だ、勉強だ、それが天才だ。 誰よりも、3倍、4倍、5倍勉強する者、それが天才だ。 野口英世のことば

絶望のどん底にいると想像し、泣き言をいって絶望しているのは、自分の成功を妨げ、そのうえ、心の平安を乱すばかりだ。 野口英世のことば

「女は馬鹿な生き物だ」という男達に関して

女を侮るだなんて、狂気の沙汰としか言いようがない。

取り扱い注意

取り扱いの難しい情報は、それを取り扱いきれない人に安易に与えてはならない。取り扱うに十分な素養なり立場なりを持った人にしか開陳してはならない。この基本を忘れた愚か者は、情報の災禍にたちまち出くわすことになるだろう。

ナマクラ策士の騙しあい

「相手を巧く踊らせた」と確信している状況というのは、まだまだ危ない。もしかしたら「相手を巧く踊らせた」と思い込ませる策に、こちらが乗せられている可能性が多分に否定できないからだ。これに対して、「『相手を巧く踊らせた』と思い込ませるように、…

君は今、ベタにメタを選んだんじゃないのかい?

「君が今“メタに逃げた”という行為が…ああ、逃げたという語彙が嫌いなら“メタを選んだ”と言い直しておこうか。その、“メタを選んだ”という行為が、それはそれでベタベタしているって事ぐらいは勿論わかっているんだよね?君。」

既存の秩序や体制に楯突く者について

既存の秩序や体制に含まれる問題点や抑圧を憂う改革者は、既存の秩序や体制に敢然と挑むことになる。だが注意しなければならないのは、既存の秩序や体制に楯突く者が皆、問題点や抑圧に挑む改革者というわけではない、ということである。混沌をただ望む者や…

老いたるも 若きも死ぬる 習いぞと 知り顔にして 知らぬ身ぞ憂き 英俊[多聞院日記]

利害は、あらゆる種類の美徳、悪徳を総動員する。 ラ・ロシュフコー箴言集より

仰げば尊し

仰げば 尊し 我が師の恩 教の庭にも はや幾年 思えば いと疾し この年月 今こそ 別れめ いざさらば [仰げば尊し 1番を抜粋]

「選択からの逃避」の無い世界

何かを選ぶということは、そのとき同時に何かを選ばないということに通じ、 何かを行うということは、そのとき同時に何かを行わないということに通ずる。 この、陳腐で当たり前の事実は、行動上の選択肢が少ない時にはあまり意識しなくて済んだかもしれない…

蜘蛛の糸とマリオネット

手足に纏わりついた糸を自覚しない限りにおいては、マリオネットでさえも自分は自由だと思い込むことが出来る。

足ることを知る

理論上、足ることを知らない人は渇望に追いつかれることが不可避である。 渇望を避けたい人は、どうあれ足ることを知らなければならない。

望まれぬ反応

「一人として聞いていないカラオケの歌を歌い終わった時の、まばらな拍手のような」

賭博

偶然すなわち神とたたかう者は常に神秘的威厳に満ちている。賭博者もまたこの例に漏れない。 芥川龍之介[侏儒の言葉]

十善戒

弟子某甲 尽未来際 不殺生 不偸盗 不邪淫 不妄語 不綺語 不悪口 不両舌 不慳貪 不瞋恚 不邪見 『十善戒』

こんな要約は避けたい

杉の木を切り倒し、枝を全部落として丸太をこしらえたうえで、「これが杉というものだ。どうだ、シンプルでわかりやすいだろう」と提示するような要約。せめて、「この丸太は切り倒して枝を落として加工してありますのでご注意ください」という但し書きでも…

2%ぐらいは考える

パスカルは人間を「考える葦」に喩えた。 ところで、人間の遺伝子の98%程度はチンパンジーのそれと同じだという。だとすれば、パスカルをして「考える葦」と呼ばしめた諸々は、その2%かそこらに由来するということだろうか。そういえば、人間とウニの遺伝…

最も腐肉漁りの巧みなハイエナ

腐肉漁りが巧く、そのことを自分の生き筋と任じているハイエナに、「お前は腐肉ばかり漁っている」という非難や侮蔑を投げかけるとしたら、それはどれほどの意味と有効性を持ち得るのだろうか。

脊髄反射こそが人間の常態

少なからぬ「よく考える人達」は、考えないで脊髄反射する人のことをおかしいと言って異常視したがる。しかしそれは想像力の足りない、ずれた意見と言わざるを得ない。考えないで脊髄反射することこそが人間の常態だ。人間はあまり考えない。滅多に考えない…